Microsoft、IE7 β2披露でハッカーコミュニティーとの関係改善

MicrosoftはIE7をβ2の初期段階でハッカーコミュニティーに公開し、フィードバックを得た。今後も積極的にこうしたコミュニティーと関係を深めるという。(IDG)

» 2005年09月30日 08時36分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Microsoftはマレーシアのクアラルンプールで開催のHack in the Box Security Conferenceで、Internet Explorer 7のβ2の初期段階の作業を披露し、かなり良好なフィードバックが得られたと、同社幹部が9月29日に語った。

 Internet Explorer(IE)チームのグループプログラムマネジャー、トニー・チョア氏は、ハッカーグループを前に同社が行ったプレゼンについて、「製品のリリース前に披露してフィードバックを募ったのは今回が初めてだ」と話した。

 チョア氏と同僚でMicrosoftのセキュリティエンジニアリング/コミュニケーション部門ディレクター、アンドリュー・カシュマン氏は、プレゼンテーションで寄せられたフィードバックを高く評価、参加者について「ハッカー」と呼ぶよりも「セキュリティ研究コミュニティー」という呼び方を好んで使った。

 「ハッカーには、犯罪者のような否定的な響きがある」とカシュマン氏。Hack in the Boxカンファレンスの参加者のような人たちは、非常に異なる観点から貴重な見方でセキュリティにアプローチしていると同氏は言い添えた。

 「このコミュニティーは優れた情報源であり、当社自身ではこうした情報源を持ち合わせていなかった」とカシュマン氏。

 チョア氏はもう一歩踏み込んで、Microsoftは過去にハッキングコミュニティーと「敵対的」関係にあったと言い、「それはうまくいっていなかった。それでは彼らが頭にくるばかりで、当社は彼らの情熱とノウハウの恩恵を受けられなかった」と振り返った。

 しかし同社はこれを過去のものとし、将来的に「セキュリティ研究コミュニティー」との関係を深めることを目標に、ハッカーコンベンションへの参加を増やし、製品リリース前にMicrosoftの作業の一部を批評してもらうチャンスを与える意向だ。

 チョア氏とカシュマン氏は積極的に名刺も配り、電子メールやブログでさらに反響を寄せてもらうことを期待していると語った。

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