結局中堅企業のIT化は顧客満足を追求することだ中堅企業IT化の道(3/5 ページ)

» 2005年10月25日 13時22分 公開
[杉山 正二,ITmedia]

同じデータで業務を遂行する

 このように、顧客情報が一元管理されているので、コールセンターであっても、営業担当者であっても、同一の情報でお客様対応が可能になる。部署や担当者で回答が違うとか、営業担当者への話が本社に伝わっていないなどの問題はほとんど発生しなくなり、お客様からの信頼も向上している。

 皆さんの会社でも、取引(販売)管理のための基幹的なシステムは導入されているであろう。これに顧客とのやり取りを記録できるようなシステム(データベース)を追加、あるいは連携させる必要がある。この段階で、必要な名寄せは必ず実行し、データの精度を高めておく必要がある。顧客情報は、企業にとって最も重要な資産の一つであり、その管理には十分な工数をかけなければならない。

 繰り返しになるが、最優先でやるべきことは顧客情報の一元管理であり、その情報を社内で必要としている人が確実に参照し、利用できるようにすることである。ただし、個人情報保護の観点で、セキュリティ面では細心の注意が必要である。リスクがあるようなら、顧客情報のアクセスコントロールを強化するか、顧客情報へのアクセスログをとり、定期的にモニターするなどの対策も求められる。

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