あなたがロボットと暮らす日――ロボット界のニューフェースたちコンテンツ時代の未来予想図(3/5 ページ)

» 2005年12月06日 09時31分 公開
[早川みどり,ITmedia]

ショッピングモールでロボット初の従業員「enon」

 富士通フロンテックと富士通研究所が共同開発した「enon」は、案内、搬送、巡回などの作業支援ができるサービスロボットとして、主に商業施設での利用をターゲットに2005年9月から限定発売が開始された。

胸にパネルのついた、受付案内用のenon。愛知万博ではパビリオンで受付案内として活躍

 「an exciting nova on network」(ネットワークの躍動的な新星)という言葉の頭文字から名付けられたenon。専用ロボットのようにいずれかの機能に特化するのではなく、1台で案内、誘導、搬送、巡回など幾つもの仕事をこなすことを想定して作られている。

 無線LANを搭載しており、必要情報をサーバから取得し、出力(発音)したり、ロボットに備えられているカメラから得られた画像情報をサーバ側に転送するなど、案内・誘導だけでなく、監視などの目的でも利用できる。

 胴体部分にあるスペースを利用すれば、10キロまでの荷物の運搬も可能だ。ゴミ収集場所までの地図情報を持たせておけば、ゴミの運搬作業などかなりの部分をenonに任せることができるだろう。

パネルによってスムーズな操作ができる。荷物は胴体部に入れて運ぶ。タッチパネルを背中側に移動できる

 愛知万博ではパビリオンで受付案内として活躍したが、12月1日から25日まで、千葉県八千代市にあるイオン八千代緑が丘ショッピングセンターでテスト運用されている。一般の商業施設でロボットが「従業員」として働くのは国内初だ。

 今回の任務は、お客を見つけると近寄り、売り場の案内や商品情報を教えたりする。さらに荷物の運搬も行う。このテスト運用の結果により、イオンは本格導入を検討する予定だ。

資料提供:富士通フロンテック

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