SONY BMGのDRM CD訴訟、和解を予備承認

和解案の下、ソニーはXCP技術およびMediaMax技術を搭載したCDの製造を中止し、問題のCDを購入した顧客はDRMなしのCDを受け取る。

» 2006年01月10日 11時25分 公開
[ITmedia]

 SONY BMGの「rootkit」入りCDをめぐる集団訴訟において、ニューヨーク州の連邦裁判所判事は1月6日、和解案を予備承認した。電子フロンティア財団(EFF)が明らかにした。

 この訴訟は、SONY BMGがCDに組み込んだDRM(デジタル権利管理)技術に欠陥があるとして音楽ファンが起こしたもの。

 和解案の下、SONY BMGはFirst4InternetのXCP技術およびSunnCommのMediaMax技術を組み込んだCDの製造を中止する。問題のCDを購入した顧客はDRMなしの同じ楽曲を受け取り、一部顧客はSONY BMGのほかの曲をiTunesなどのダウンロードサービスから受け取る。

 またSONY BMGはエンドユーザー用使用許諾書(EULA)のいくつかの拘束的な条件を破棄し、今後CDにDRMを組み込む前にセキュリティ評価プロセスを明らかにし、これからは販売前に消費者に十分な通知をすると和解案には定められている。

 XCP付きCDのDRMなしCDへの交換は既に始まっているが、和解に伴うほかの特典は2月15日までに提供開始されるという。

 「この和解により、消費者はようやくプライバシーを侵害されたり、セキュリティを損なわれることなくコンピュータで再生できる音楽を手に入れる」とEFFの弁護士コリーン・マクシェリー氏はプレスリリースで述べている。

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