Intelゲルシンガー氏が語る仮想化と4コアIntel Developer Forum(1/2 ページ)

「Intelは2001年の、もっとスムーズに動いていたころに戻りつつある」――ゲルシンガー氏のIDF基調講演を聞いたアナリストはこう評価している。

» 2006年03月08日 16時52分 公開
[Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK

 米Intelが新しいCoreアーキテクチャを基盤とした次世代プロセッサを準備する中で、同社の幹部は、ハードレベルの仮想化や4コアプロセッサなどの分野を強化するための取り組みについて語った。

 サンフランシスコで開催のIntel Developer Forum(IDF)での講演で、デジタルエンタープライズ部門上級副社長兼ジェネラルマネジャー、パット・ゲルシンガー氏は、同社の初期版4コアプロセッサを搭載したサーバおよびデスクトップシステムを披露した。同社の4コアプロセッサは来年登場の予定だ。

 さらに同氏は、Intel Virtualization Technology(VT)のI/O仮想化機能など、向こう数年のうちにIntelプロセッサに搭載される新機能の概略も明らかにした。

 同社はハードレベルの仮想化技術をプロセッサに組み込み始めており、その後インターコネクト向けのIntel VT-dを投入する予定だ。

 ゲルシンガー氏は3月7日、IntelがVT-dの仕様を公開したことを明らかにした。

 今回の動きは、より高性能で消費電力が少ないプロセッサを市場に投入するため、プロセッサ周りの技術や機能を組み合わせようとするIntelの取り組みの一環だ。

 またこれは、ライバルのAMDが自社のプロセッサアーキテクチャで取り組んできた問題に立ち向かおうというIntelの決断の一端でもある。

 「今日、IT管理者は圧力にさらされている。彼らは、手持ちのリソースを動かし続けることにIT予算の80%が投じられ、人員と電力が2大コストとなっている環境で、資産とキャパシティをもっと効率的に管理することを求められている」(ゲルシンガー氏)

 同氏は、仮想化へのフォーカスなど、こうした需要に応えるためにIntelが取り組んでいる技術の概略も説明した。この取り組みはI/Oにまで拡大することになる。IntelのVT-dは、ユーザーがI/Oを仮想マシンに割り当てて、より柔軟に配備できるようにするという。

 同氏は仮想化ソフトベンダーVMwareのダイアン・グリーン社長とともに、技術コンサルティングだけでなく、共同マーケティング・販売も含めた提携強化を発表した。VMware製品は2007年にVT-dをサポートするとグリーン氏は壇上で語った。

 「当社の顧客は仮想化を愛しており、当社が仮想化を強化するために行うすべての取り組みは、顧客のために仮想化をさらに向上させる」(グリーン氏)

仮想化がステージの中心に

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