「一点豪華主義」から始める中堅企業のIT化強い中堅企業のIT化シナリオ(2/3 ページ)

» 2006年03月28日 17時11分 公開
[鍋野敬一郎,ITmedia]

デジタル化にコントロールポイントを埋め込む

 入力情報をデジタル化することによるメリットには、エンドユーザーのハードルを低くしながらIT化を進めることに加えて、そのデータの受け渡しに統制ポイントを置くことを可能とする。つまり、デジタル化して入力したデータを次のシステムに受け渡す前にチェックし、不適切な場合にはこれをブロックする仕掛けを埋め込むことができるのである。

 こうしたコントロールは、EAIやETLの機能を組み合わせて安価に、かつ簡単に構築することが可能である。また部門間のデータを統合管理するシステムとしてERPを導入することも、内部統制対応の面から有効である。

 ERPは、統合マスターと統合データベースを全社レベルで実現する最も有効な手段の1つである。これまでは大企業向けのシステムとして高額なイメージがあったが、最近では中堅・中小企業を対象としたERPも多数登場しており、価格も低くなっている。

 ただし、オフコンや業務アプリケーションと異なり、ライセンス保守費用はライセンス標準金額の20%前後と高額だ。中長期的な視点で豊富な機能を着実に使いこなし、適宜アップグレードを行うことで、高いROIを狙っていく必要がある。

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