コストは従来の7分の1に――UTM導入でセキュリティ費用を大幅削減したミサワホームUTM――急成長する中堅企業の「門番」(3/3 ページ)

» 2006年04月19日 07時30分 公開
[井上猛雄,ITmedia]
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専任管理者でなくても簡単に扱える

 また導入後の運用・管理面、サポート面も製品選定の決め手になったという。特に中堅・中小企業においては、専任管理者がいないケースも多いため、セキュリティ管理の容易さは重要なポイントだ。実は、本間氏も専任の情報システム担当者ではなく、企画部門と兼任する形で管理者の業務をこなしている。本間氏は運用・管理面について次にように語る。

 「管理インタフェースは、すべてローカライズされており、操作も簡単だった。万一何らかのインシデントが起きたとしても、画面を見るだけで基本的な診断ができるようになっている。日本語マニュアルも、機械翻訳のようなマニュアルではなく、しっかりした日本語で書かれているので分かりやすいと感じた」

画面1 PROシリーズ(SonicOS Enhanced版)の管理インタフェース。画面はゲートウェイアンチウイルスの設定をしているところ。すべての画面メニューがローカライズされている

 さらにサポート体制についても、平日9時〜18時までのカスタマーサポートや、24時間365日のオンサイトサポートといったサービスが用意されているため、ユーザーやベンダーにとっても心強かったという。こうした複数の事情を勘案して製品選定したこともあり、UTMアプライアンスは導入後何の問題もなく安定稼動を続けている。

写真4 ミッションクリティカルサーバのラックに配置されているUTMの稼働状況。ラックには停電時に備え、UPS(無停電電源装置)も組み込まれている

 とはいえ、まだ課題も幾つか残っている。例えば、県内の営業所や展示場の各拠点におけるセキュリティの整備である。2005年に営業所が増えたことで、小規模拠点用のUTM製品「TZ170シリーズ」が各拠点に導入されたが、まだ旧機種も稼働している。これらについてもリプレースし、今後も増える営業所に対してTZ170シリーズや、すべてのセキュリティ機能を標準装備する「TotalSecureシリーズ」も導入していく計画があるという。

 同社では、今後もUTM製品を利用して一層のセキュリティの強化とコスト低減を図っていく方針だ。

会社概要

  • 社名:ミサワホーム北日本株式会社
  • 所在地:秋田市泉北1-7-11
  • 設立:1978年
  • 資本金:4億3041万円(2006年3月31日現在)
  • 従業員数:142名(2006年3月31日現在、役員を除く)
  • 事業内容:住宅の販売・企画・施工管理、分譲住宅の企画・開発販売、不動産取引、インテリア・エクステリアの企画、販売など

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