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» 2006年06月02日 15時17分 UPDATE

HP WORLD Tokyo 2006:ストレージの仮想化はパフォーマンスも向上させる

「HP WORLD Tokyo 2006」では、仮想化技術を活用したストレージソリューションも紹介された。ITスペシャリストの若松氏は、ストレージにまつわる課題を「StorageWorks EVA」が解決するとアピールした。

[木村真,ITmedia]

 5月31日〜6月1日の2日間、日本ヒューレット・パッカード(HP)は「HP WORLD Tokyo 2006」を開催した。同カンファレンスでは、経営の可視化や管理体制の強化といった新たな課題に取り組む企業に向けて、「ITカオスからの脱却」を提案する多数の講演が行われた。その中から、ストレージ環境の仮想化をテーマにした講演「HP StorageWorks EVAファミリ+HP BladeSystemワンラックソリューション」を紹介したい。

 そもそも、これまでのネットワークでは、部署や支社などの個別単位でリソースを管理しており、システムは個別に最適化されていた。しかし、これでは情報共有が行えない上に、管理の手間や運用コストがかかってしまう。これを解決するには、全社で情報共有を行えるITインフラを構築し、標準化された運用管理体制を実現すればいい。最近では、このような理由からストレージなどを含むインフラの再設計に挑む企業が増えている。

 だが、ストレージにおいては、インフラを統合しても容量を増やすたびに全データをバックアップし、RAIDを再構成してからフォーマットし、再度データをリストアするといった「容量追加におけるダウンタイムおよび手間」は解決できない。また、パフォーマンスはデータ転送までに時間のかかるHDDに依存してしまうため、どうしても多くのHDDが必要となり、容量に無駄を生じさせてしまう。

若松和史氏 日本HP テクニカルセールスサポート統括本部ITスペシャリストの若松和史氏

 日本HP テクニカルセールスサポート統括本部ITスペシャリストの若松和史氏は「ストレージ領域の無駄をなくし、高速のパフォーマンスを確保しながらリソース共有を行うには、仮想化技術を搭載したストレージアレイStorageWorks EVAファミリのワンラックソリューションが有効になる」とアピールした。

StorageWorks EVAの仮想化が実現するメリット

 仮想化は、HPが掲げる「アダプティブ・エンタープライズ(変化適応企業)」を実現するために必要な「統合(Consolidation)」という要素で重要な役割を果す技術だ。特に、StorageWorks EVAは、ストレージ環境における仮想化のメリットを提供するものだという。

 ストレージ管理者にとって最も頭を悩ます課題は、RAIDの構成に応じて管理者がHDDを割り振りし設定することといえる。それぞれに必要な容量を計算し、フォーマットしたHDD群を構成する。HDDの追加が必要になれば、再び計算してすべての構成を再設計する必要があり、管理者の業務に大きな負荷を与えるだけでなく、システムにダウンタイムを発生させてしまう。

 StorageWorks EVAのRAIDコントローラでは、すべてのHDDを仮想ストレージプールに見立て、そこにRAID 5やRAID 0のボリュームなど最適なかたちで、個々のHDDへ均等に割り当てる。この均等に割り当てるという点が、パフォーマンスを向上する上で非常に重要なポイントになってくるという。

 例えば、データベースではデータを格納する表領域は大きいがログ領域が小さい。そのためログ領域用のHDDを少なく割り当てることが多いが、アクセスが膨大になると、ログ領域を介したI/Oがボトルネックとなり、パフォーマンスが大幅に落ちる結果になる。StorageWorks EVAでは、すべてのHDDに対して均等にログ領域を割り当てることができるため、その分HDDのI/O待ち時間が解消され、高パフォーマンスが可能になるという。

 さらにHDDの増設時もコントローラが追加を自動認識するので、LUNを変更せずに容量の拡張が可能だ。また、データボリュームにはしきい値を設定できるので、使用率がこの値を超えれば、「Systems Insight Manager」や「HP OpenView」などの構成管理ツールに通知を出し、ストレージプールから自動的に容量を追加することができるという。

 また、StorageWorks EVAはコントローラだけを取り出せる設計になっているため、故障が発生してもダウンタイムを発生させないというメリットも提供する。通常のストレージアレイは2つのコントローラが1つの筐体に搭載されているため、ミッドプレーンで障害が出れば、筐体ごと交換せざるを得ず、大幅な計画停止を行う必要があった。

 若松氏は「ストレージの空き容量が足りなくなっても、サーバを止めて追加作業を行えばビジネスの機会損失となるのでやりたくない。だから、これ以上はバックアップしない。そう回答する企業もいるが、これではビジネスとしての品質が保てない」と指摘した。

 StorageWorks EVAのストレージ仮想化技術を利用すれば、環境の変化に対する柔軟な対応が可能になるという。ストレージにおいても「企業に降りかかるさまざまな変化に対して、柔軟かつ俊敏に対応するアーキテクチャーが必要だ」(若松氏)

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