身の丈に合ったデータベース選び進化する!データベーステクノロジー(3/5 ページ)

» 2006年06月19日 07時00分 公開
[ITmedia]

基幹システムに対応するInformix Dynamic Server V10

 2005年3月に発売された日本IBMの「Informix Dynamic Server V10」(IDS V10)は、2001年にIBMがインフォミックスを買収してから初めて投入したInformixデータベースの最新バージョン。従来版の「V9」を1996年発表して以来、9年ぶりのメジャーバージョンアップになる。Informixは、かつて3大リレーショナルデータベースの1つとしても数えられた製品であり、現在でも国内外に多くのユーザーを抱える。DB2に比較して、安価な価格設定も特徴である。

 最新版では、SOX法などの法令に遵守する際のセキュリティ面、システム導入と管理を容易にする自動化機能、パフォーマンス向上などの面で強化が図られた。

 セキュリティに関しては、IDS V10がインストールされた環境の問題を起動前にチェックする機能、接続のタイムアウト時間を設定することでDoS攻撃の危険性を軽減する機能などが拡充された。また、データの守秘性を向上させるため、データを列単位で暗号化する機能をサポートしている。

 運用効率向上のための機能では、入出力ページサイズを最大16KBまでの間で選択可能になっており、データベース領域ごとにページサイズを設定できる。これにより、領域使用効率やアクセスの効率が大幅に向上した。また、従来の「オンライン」「静止」「オフライン」のデータベース運用モードに加え、管理者だけがデータの管理や整合性確認のためにデータベースにアクセスできる「シングルユーザーモード」を追加した。

 パフォーマンス向上のための機能では、検索処理へのメモリ割り当てを改善。従来のバージョンでは一時ファイルを生成してディスク上で処理していた問い合わせ、結合、並べ替え処理などをメモリ上で実行できるようになっている。

Copyright© 2010 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ