インストールしたての初期状態では、必要最低限のパッケージだけでサーバ運用はもちろんできませんし、管理を行う上ではさらに設定が必要になります。そこで今回は、テーマを「初期設定とコマンド」として、基本的なコマンドの紹介と必要なパッケージのインストールや初期設定を行います。
サーバ管理といっても、最初のインストールが完了してから必ずしも再起動する必要はありません。しかし、最初に再起動とシャットダウンの方法を覚えるためにも一度再起動を行っておきましょう。
LinuxではWindowsサーバと違って、 メニューから再起動を選択するような方法ではなく、コマンドで再起動を行います。ここで使用するコマンドは「shutdown」です。
再起動するのに「shutdown」コマンドを使用するのは少しイメージと違うかもしれませんが、オプションの指定を行うと再起動や終了などの操作をこのコマンドだけでできるようになります。もちろん同様の機能を持っている「reboot」などのコマンドも存在していますので好みで使い分けてください。
ただし、このコマンドを使用することが可能なユーザーはroot(管理者)に限られます。しかし、もしあなたが一般ユーザーでログインしているのであれば再起動のコマンドは使用できません。このような場合には一度root(管理者)に切り替えてからコマンドを入力する必要があります。
一般ユーザーで実行が禁止されているのは、操作ミスで再起動してしまうことなどを防ぐためです。
ユーザーを切り替えるコマンドは「su」コマンドです。上記のように「su」と入力するとパスワードを聞かれますので、root(管理者)のパスワードを入力します。入力されたパスワードが正しければroot(管理者)に切り替わってコマンドの入力待ちになっていますので、「shutdown」コマンドを使用して再起動します。
再起動が終了するとログイン待ちの状態になりますので通常どおり一般ユーザーでログインしてください。
ここで使用した「shutdown」コマンドですが、再起動以外にも名称どおりにシャットダウンするコマンドとして使用できます。つまり、オプション指定を「-r」にすると再起動、「-h 」にするとシャットダウンです。また、オプションの最後に指定してある「now」は、コマンド入力後すぐに動作させる指定です。
さて、ここでインストール時に設定したネットワークの設定を確認しておきましょう。もし正確に設定ができていないと、アップデートなどを行うことができません。
ネットワークの設定はインストールの際に聞かれた内容に答えるだけでしたが、その設定内容はテキストファイルに保存されています。基本的な設定ファイルは、ほとんどが「/etc/」のディレクトリに存在します。もちろんネットワークの設定ファイルも同様に「/etc/network/」に存在するので、まずはそのディレクトリへ移動しましょう。
今使用した「cd」コマンドはWindowsでも同様のコマンドが存在しています。次に上記の「ls」コマンドを実行してください。こちらはWindowsで言うと「dir」と同じです。このコマンドを実行すると「/etc/network/」の中にいくつかのファイルが存在していることが分かります。
この中にある「interface」というファイルがネットワークの設定ファイルです。Windowsではファイルの種類を表すために拡張子が使用されていますが、Linuxには拡張子という概念はありません。ただ、設定ファイルには「.conf」や「.cf」といったサフィックス(接尾辞)が使用されることが多いようです。
設定ファイルの内容を確認して見るには「cat」コマンドが使えます。
これでネットワークの設定内容が表示されているはずです。
また、以下の内容は参考例です。ここで2行目にある「static」は固定IPで設定されている場合に表示されます(DHCPを参考する場合には「dhcp」)。3行目以降は各IP アドレスが記載されています。
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