連載
» 2006年07月10日 08時00分 公開

Debian GNU/Linuxではじめるサーバ構築:第1回:Debian GNU/Linux のインストール(その1) (1/5)

この連載は、現在Windows サーバの管理をしているがLinuxには触ったことがなかった方や、これからLinuxサーバを構築したいけどまったくわからないから心配で手を出せない、といった方を対象に、実際にサーバの構築を行いながら基本的な内容から実用的な設定方法までを学んでいきます。まずは、テーマを「Linuxのインストール」として、サーバを構築していくための準備を始めます。

[小川 弘幸(株式会社デフォッグ),ITmedia]

安定している「Debian GNU/Linux」

 まず、インストールを始める前に、Linuxについての説明をしておきましょう。

 LinuxはWindowsと違い、さまざまな種類(ディストリビューション)が存在しています。Windowsのように一企業が作成しているOSではなく、世界中の多くのベンダーやボランティアの人々が携わって開発を進めています。そのため操作方法やGUI(Graphical User Interface)がディストリビューションごとにそれぞれ異なります。

 また、使用するデスクトップ環境によっても操作が大幅に異なってしまいます。Windowsではデスクトップ環境は基本的に1つです(もちろんカスタマイズは可能です)が、Linuxではデスクトップ環境そのものをOSとは別のアプリケーションで実現しています。そのため千差万別の環境が出来上がってしまうのです。

 しかしCUI(Character User Interface)であればどのディストリビューションであっても同じコマンドを使用できます。また、サーバ用の各ソフトウェアもWindowsのような設定画面は存在せず、レジストリという概念もありません。Linuxでは、基本的に設定用のテキストファイルに設定内容が書かれています。そのためテキストエディタさえあれば、ほとんどの設定が可能なのです。サーバ管理を行う上ではGUIで操作を行うよりもCUIで行うメリットが多く存在します。そのひとつとしてネットワーク経由での管理も容易に実現できる、ということがあります。また、最初は慣れないと操作しづらい場合もありますが、次第に慣れるでしょう。

 今回使用するディストリビューションは、「DebianGNU/Linux」です。

 この記事を読んでいる人の中には、なぜ企業で使用するLinuxでは一般的な「Red Hat」じゃないのか? と疑問を持つ方もいるかもしれません。

 「Debian GNU/Linux」は他のディストリビューションに比べて安定したバージョンのパッケージを多く使用しています(言い換えると多少古いバージョンを多く採用しているとも言えますが…)。もちろん他のディストリビューションが不安定というわけではありません。他のディストリビューションでは標準として新しいバージョンのパッケージが使用されていることが多く、バージョンによっては入れ替えの必要があります。

 また、このディストリビューションの特徴としてAPT方式というパッケージ管理を行うコマンドがあります。これはパッケージそれぞれの依存関係を自動的に解決しながらソフトウェアのインストールやアンインストールが可能です。また、この機能が実装されているおかげでセキュリティホールが見つかった際のアップデートも容易に行うことができるのです。OS自身のアップデートもこのコマンドを使って簡単にできるので、一度インストールを行うと再インストールの必要はほとんどないとまで言われているぐらいです。常時運用するサーバ向きの機能を有しているので、今回は「Debian GNU/Linux」の最新バージョン「Sarge」を使用します。

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