入室記録がなければPC利用は不可――ICカードベースの新セキュリティシステム

大日本印刷と日本ユニシスは、物理的なセキュリティシステムとの連動が可能なICカードベースのセキュリティシステムを共同で開発した。

» 2006年08月07日 20時14分 公開
[ITmedia]

 大日本印刷と日本ユニシスは8月7日、ICカードを用い、物理的なセキュリティシステムと連動してユーザー権限の管理が可能なセキュリティシステムを共同で開発したことを発表した。

 新システムは、ICカードに格納された情報を元にユーザー認証を行い、情報システムに対するアクセスを制御するセキュリティシステム「TranC'ert」の機能をベースに、管理機能や物理セキュリティシステムとの連携機能を充実させたもの。大日本印刷がクライアント側、日本ユニシスがサーバ側の開発を担当した。

 ICカードを用いたアクセス制御システムでは、カード紛失時の失効処理や人事異動にともなう権限の変更への対応などが負担となっていた。新システムのサーバ管理機能では、こうした処理をWebベースの画面上で行えるほか、ポリシーの設定、利用ログの管理などを行える。オプション機能の追加により、ファイル操作やWebブラウザの利用内容などのログを管理することも可能だ。

 また、両社も参加している、ICカードとOA機器、什器類の連動によって強固なセキュリティの実現を目指す「SSFC」(Shared Security Formats Cooperation)をサポート。入退室管理システムと連動し、入室したという情報がない限りPCの起動を行えないようにするといった制御が可能となる。

 日本ユニシスでは新システムを「IDAgent」として、大日本印刷ではOEMを受け「TranC'ertエンタープライズ」として、それぞれ8月21日より販売していく。両社は今後3年間で、ソフトウェアライセンス8億円、ICカードや発行機、リーダ/ライタなどの関連機器も含めると12億円の売り上げを目指すという。

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