Vistaの波に乗るチャンスは今だ!――MSのオールチン氏が開発者に呼び掛け

Vistaの波に乗りたいのであれば、動きだすのは“今だ”。そうMicrosoftでプラットフォーム/サービス部門のジム・オールチン副社長が語った。

» 2006年09月19日 15時00分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftのプラットフォーム/サービス部門のジム・オールチン副社長は、開発者に向けた公開書簡の中で、Windows Vistaが「巨大なチャンス」を彼らに提供すると指摘するとともに、この新OSに向けて準備する時が来たと述べた(関連記事:Windows Vista RC1が一般公開)

 「われわれがWindows Vistaで創出しようとしている波に乗りたいのであれば、同OSの出荷時期までにアプリケーションの準備を完了するのが最善の方策だ」――9月15日に「Windows Vista Developer Center」サイトに掲載された公開書簡の中でオールチン氏はこのように述べた。「そして、その時期は目前に迫っている」(同氏)

 「データの破損や復元性、セキュリティなどに関するバグといった予期せぬ品質問題を除けば、年内に企業向けにWindows Vistaを提供し、2007年1月にコンシューマー向けにリリースするという目標に向けて、われわれは順調に進んでいる」とオールチン氏は記している。

 さらにオールチン氏によると、1000社を超える企業が何らかの形でMicrosoftのWindows Vista早期採用プログラムに参加しているという。

 「人々は新しくて魅力的で“ クール”なソフトウェアに群がる。開発者はこの機会に備えなければならない」(オールチン氏)

 Microsoftの開発部門のコーポレート副社長を務めるS・“ソーマ”・ソマセガー氏は自身のブログの中で、オールチン氏の書簡について、「本質的にソフトウェア企業であるMicrosoftにとって、開発者は極めて重要な顧客だ」と述べている。

 「ジムはWindows Vistaで提供される新技術の幾つかについて説明し、開発者がWindows XPアプリケーションをテストする重要性を強調するとともに、開発者が利用できる新しいリソースの入手方法についてアドバイスしている」とソマセガー氏は記している。

 オールチン氏は、Vistaに対する「アプリケーションの互換性を確認」するよう開発者に求めている。同氏によると、Microsoftは下位互換性を保証するために多大な投資を行ったが、「User Access Control、ネットワーキングスタックの変更、新しいグラフィックモデルといったシステム強化機能の中には、開発者側でコードの変更が必要とされるものもある」と言う。

 開発者がVistaに対応する準備を進め、互換性を確保するのを支援すべく、Microsoftは「Application Compatibility Cookbook」を用意する予定だ。これにより、Windows Vistaの新機能、およびそれらが既存アプリケーションにどのように影響するかに関する情報を開発者に提供する。

 さらにオールチン氏によると、MSDN(Microsoft Developer Network)の「Windows Vista」サイトには、最新の技術情報に加え、世界各国で予定されているMicrosoftの発表イベントの案内が掲載されているという。

 また、開発者は「Innovate on Windows Vista」ポータルを訪れ、各種ツール、リソースおよびWindows Vistaロゴプログラムに関する情報にアクセスすべきである、とオールチン氏は語る。「Certified for Windows Vista Logoの取得を申請することを強く勧める」と同氏は公開書簡に記した。

 「Windows Vistaは、Windows 95以来の規模の新たなチャンスを開発者に提供する」とオールチン氏は述べている。同氏によると、リリースから最初の24カ月以内に、約2億人のユーザーがWindows Vistaを使うようになると業界アナリストは予想しているという。

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