ITインフラにも視野を広げてほしい──「Microsoft On」を生かして気づきの機会にMicrosoft On 出張ワークショップ(1/2 ページ)

マイクロソフトは、8月から「Microsoft On−出張ワークショップ」を展開中。シーエーシーは、ITインフラを理解し、システム構築や運用管理に視野を広げてもらおうとOJT期間中の新人を対象にしたフォローアップ研修を実施した。

» 2006年10月13日 07時30分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 ITエンジニアを主要な顧客セグメントの1つと位置付けるマイクロソフトは、8月からエバンジェリストらを派遣し、無償でWindows Vistaなどの最新技術動向を説明する「Microsoft On−出張ワークショップ」を展開している。

 前回のレポートでは、プログラマーを対象にしたVisual Studioのワークショップの模様をお伝えしたが、Microsoft OnではITのインフラ構築や運用管理を担うITプロフェッショナル向けのワークショップも用意している。9月のある日、デベロッパー&プラットフォーム統括本部でIT Proエバンジェリズムグループを統括する長坂一則部長とIT Proエバンジェリストの高添修氏が訪ねたのは、前回の両毛システムズと同様、創業から40年という老舗のシーエーシーだ。

 シーエーシーは、1966年に創業され、社員数1300人、グループの連結売上高は約525億円に上る。情報化戦略や計画に関するコンサルティングからシステムの設計・構築・導入、さらには運用管理・保守に至るまで、一貫したサービスを提供しており、金融や製薬業界に強いという。

 「ここ数年、新人研修プログラムの内容が開発系重視に傾いてしまっている。しかし、ITインフラという土台の部分を知らないままソフトウェアを開発していると、システム全体のイメージがつかめない。初期研修プログラムを終えて現場でのOJT(On-the-Job Training)に入った新人たちに、フォローアップ研修を行い、ぜひともITインフラに関する知識を習得しておいてほしいと考えていた」と話すのは、シーエーシー経営企画部人事グループの辻村武彦氏。

「今や3Kのレッテルを貼られているIT業界だが、自身の能力が伸ばせる、魅力的な職場に変えていきたい」と辻村氏は話す

 同社の社内システムがWindowsプラットフォームで構築されているほか、Windowsプラットフォームによる構築・運用という案件も増えているという。こうした市場のニーズにこたえるべく、.NETに習熟した人材の育成に注力しなければならないと辻村氏は感じていた。

 「そのためのタネまきとして、Microsoft Onの出張ワークショップをお願いした」と辻村氏は話す。

 この日、IT Proエバンジェリストの高添修氏が担当したのは、「IT Pro道場 情報インフラ編」だ。Active Directoryの構築から Exchange Server、Windows Sharepoint Servicesなどを実際に導入・設定し、一連のWindowsプラットフォームがどのように動作するのかを体験するもの。とかくActive Directoryは敬遠されがちだが、実際に触れてみることでその機能などを理解できるようになる。

エンジニアとの触れ合いを大切にしていきたいと考える高添氏(後ろ)は、「複雑で難しく見える技術を分かりやすく噛み砕いて伝えたり、エンジニアが喜んでくれそうな新しい技術の啓蒙活動に励みたい」と話す
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