Gaim 2.0のリリース内容には、GUI化されたアプリケーションでマシンを低俗化させたくはないが、GaimがサポートするすべてのIMプロトコルにアクセスしたい、というユーザーにおあつらえ向きのテキストモード版Gaimが含まれている。gaim-textはGoogle Summer of Codeの一環として作られたもので、まだ幾つか粗削りな部分はあるが日常的に利用するには十分な完成度に達している。
このテキストモード版の利用は、ショートカットの使い方を覚えてしまえば、とても簡単だ。またショートカットはすべてAltキーで始まるので、覚えるのはそれほど難しくない。Alt-nというショートカットキーで次のGaimウインドウに移動、Alt-cでウインドウを閉じる、といった具合だ。
gaim-textのmanページにはショートカットの一覧が示されているが、おそらく必要になるはずのショートカット1つが記載されていない。アカウントや設定などのメニューへとつながるオプションウインドウを開くために使うAlt-aである。また、利用できるショートカットの一覧を表示するためのAlt-hまたはAlt-?のようなショートカットはぜひ用意してもらいたいところだ。
Gaimとgaim-textはプロファイルを共有するので、試しにgaim-textを使ってみる場合でも、そのためにアカウントや設定を再定義する必要はない。ただgaim-textを立ち上げるだけで、必要な準備は整うわけだ。
また、マウスの類が必要であれば、Gaim Ncurses Toolkit(GNT)の設定ファイル~/.gntrcに次の2行を追加することでマウスのサポートを有効にできる。
[general]
mouse = 1
テキストモード版で1つだけ不満に思うのは、ログアウト前の確認がないことだ。Alt-qキーを押すとすぐに終了し、コマンドラインに戻ってしまう。キーボードに適した小さな指に恵まれなかった人は、Alt-w(ウインドウを閉じる)をちょっと押し間違えてAlt-qとやってしまうことがある。わたしはテスト中に少なくとも2回、この間違いでうっかりgaim-textを終了させてしまった。
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