アスレチックスのゼネラルマネジャーがNetSuiteの取締役に

米メジャーリーグのオークランド・アスレチックスのゼネラルマネジャー、ビリー・ビーン氏がNetSuiteの取締役に就任する。

» 2007年01月09日 12時05分 公開
[Renee Boucher Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 米メジャーリーグのオークランド・アスレチックスのゼネラルマネジャーを務めるビリー・ビーン氏がソフトウェア業界に進出した。NetSuiteは1月4日、ビーン氏を同社の取締役に指名したと発表した。

 NetSuiteはオンデマンド型ERP(Enterprise Resource Planning)ソフトウェアを開発し、それをサービスとして提供している。ビーン氏が率いるアスレチックスは、乏しい資金ながらも好成績を収めている。NetSuiteによると、野球とビジネスの共通点は数学にあるという。

 「ビリーは、直観を事実で補強することによって野球の戦い方を変革し、驚くべき成功を収めた。彼のアプローチは、当社の顧客がビジネスをNetSuiteに移行させる際に経験する変革と非常によく似ている」――NetSuiteの共同創業者であるエバン・ゴールドバーグ会長兼CTO(最高技術責任者)はそう話す。「ビリーがNetSuiteならびに当社の顧客にどんな知恵を与えてくれるのか楽しみだ」。

 ビーン氏のマネジャーとしての才能は、2003年に出版された「Moneyball: The Art of Winning an Unfair Game」(マイケル・ルイス著、邦題は「マネー・ボール」)で脚光を浴びた。同書は、バーン氏が数学と直観によってアスレチックスの成績を改善したことについて述べた本。ビーン氏は、直観と高度な統計的分析を組み合わせることによって、過小評価されている野球選手を発掘、獲得した。

 メジャーリーグで最も貧しい球団の1つでありながらも(アスレチックスの選手年俸はメジャーリーグでも最低ランクである)、1988年に就任したビーン氏の指揮の下、アスレチックスは過去7シーズンで5回プレーオフに進出した。2006年には、アメリカンリーグの優勝決定シリーズにまで進出した。

 報道によると、「NetSuiteの斬新な販売手法ならびに同社とOracleのラリー・エリソンCEOとの結び付きに魅力を感じた」とビーン氏は語っている。

 億万長者のエリソン氏は、NetSuiteの約41%の株式を保有している。

 ビーン氏自身もNetSuiteのユーザーであるようだ。

 「わたしは、アスレチックスの営業部門およびマーケティング部門の運営にNetSuiteが役立つことを目の当たりにした。ほかの企業がわれわれのノウハウを利用して組織の能力を高めるのを手伝いたいと思っている」とビーン氏は発表文で述べている。

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