「ドーナッツとケータイと私」――新旧顧客両方を増やす携帯サイト構築：IT導入特選事例：株式会社ビッグイーツ（2/3 ページ）

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新業態の店舗への誘導にも期待

　インフォメーション、メニュー、ショップリスト、求人、Contact Us、会社情報、メールマガジンの登録などを内容とした同社のモバイルサイトが立ち上がったのは、検討を始めてからわずか２カ月ほど後のことだった。もちろん、立ち上げと同時に、各店舗とホームページで告知した。

　それから約1年が経過した今、阿部氏はその効果について次のように語った。「店のスタッフによると、『モバイルサイトでメニューを見て、これは一度、ぜひ行ってみなくちゃと思って来てみました』と言ってくださる新規のお客様も増えているようですし、リピーターの中にも『今月のメニューもおいしそうだったから』とサイトで情報を見て買いに来てくださる方が結構いるようです。その意味では、モバイルサイトの立ち上げによって着実に認知度は高まってきていると思います」

　また、気になるメールマガジンの登録者数については、当初は1年間で5000人くらいと予測していたようだが、実際にはそれよりもはるかに多くなっていると言う。

　ところで、同社では07年3月にドーナッツプラント麻布十番店をリニューアルオープンすることにしている。これは、ニューヨークスタイルのナチュラル＆ベジタブルをテーマとしたベジタブルカフェ＆ベーカリーの第1号店ということになる。

　「私どもにとっては、新しい業態の店になるわけですが、どんどん増え続けているモバイルサイトのお客様をそちらの方に誘導して行くこともできるのではないかと期待しています」と阿部氏は語る。

　モバイルサイトの立ち上げは、同社にとっては今後の新たな展開のための重要な布石でもあるということである。それだけ大きな意味を持つものなのである。

システム概念図