プログレッシブプログラミング――テストの前にコードの不具合を発見する1分ショートレビュー

Javaプログラマーなら、Eclipseを知らない人はいないだろう。だが、単なるエディタやコンパイラの環境として使っているだけなら、もったいない。Eclipseプラグインを活用すれば、テストの前にコードの改善が図れるからだ。コードの品質を早い段階で高めるプラグインを紹介しよう。

» 2007年02月15日 08時00分 公開
[克元 亮,ITmedia]

 Eclipseは米IBMが開発しオープンソース化した統合開発環境。コードを書くためのエディタだけではなく、ビルドするためのコンパイラ、プログラムの不具合を調べるためのデバッガなどがセットになっているのが特徴だ。EclipseでJavaプログラミングをする方法については、こちらの記事を見てほしい。

 EclipseはJavaとの親和性や環境の拡張性の高さから、世界中のプログラマーに広く受け入れられてきた。国内でも、2005年に普及団体「Eclipse Japan Working Group」が設立されるなど、普及に弾みがついているのが現状だ。

 しかし、Javaプログラマーの多くは、いまだにエディタやコンパイラを使っているだけで、Eclipseの真価を享受できていない。コード品質を評価し改善するのに、ビルドしてテストを繰り返すだけ。つまり、古典的な手法から抜け切れていないのだ。

 確かに、テストを繰り返せば不具合を見つける腕は上達するにちがいない。だが、潜在的な不具合を見つけることはできない。コードをビルドする前にコードに潜む問題を発見できるとしたらどうだろう。JDependやCheckStyleなどのEclipseプラグインをツールとして使うと、問題がソフトウェアに現れる前にそれを見つけ出すことができる。

 本記事の著者は、オートメーションのエキスパート。テストをする前に不具合を発見する、いわゆる「プログレッシブプログラミング」の手法を紹介している。開発サイクルの初期段階でのコード品質改善に役立てるための、Eclipseプラグインのインストール方法から活用法までが解説されている。

 著者が考えるコード分析領域の「ビッグファイブ」は、以下の巧妙なEclipseプラグインの数々だ。

CheckStyle によるコーディング標準への違反の修正

Coverlipse によるカバレッジの確認

CPD によるコード重複の検出

JDepend による依存関係の分析

Metrics による複雑度の測定

 上記のいずれもが、これまで手作業でやってきたコードレビューの作業を効率化する。あなたにとって、どれが役に立つのか。それは、この記事を参考に、プラグインを試してみれば分かるはずだ。

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