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» 2007年02月15日 21時28分 UPDATE

おそらく「世界初」のタブレットPC授業を公開

東大でタブレットPCを利用した「世界初」とみられる授業が行われた。ペンタッチの直感的な入力/操作が優秀な人材を育てる。

[國谷武史,ITmedia]

 東京大学とマイクロソフト、レノボ・ジャパンは2月15日、タブレットPCと放送番組を利用した教育支援ソフト「MEET Video Explorer」を公開した。次世代型の教育システムとして開発を進めている。

 MEET Video Explorerは、タブレットPC上でビデオ教材の検索や再生、プレゼンテーション資料の作成が行えるもの。文献の講読やレポート、論文の作成が行える「MEET eJournal Plus」と呼ばれる同様のソフトも開発中で、2007年秋の公開を予定する。

MEET Video Explorer MEET Video Explorerの操作画面。映像はカテゴリー選択やキーワード検索などで視聴でき、同時平行でプレゼンデータを作成できる

 タブレットPCを利用する授業方式の研究は、東京大学の情報化プロジェクト「TREE」の一環として行われている。現在は、模擬授業で運用しながら学生のフィードバックを得て改善を進めており、2007年5月から実際の授業で運用を開始する予定だ。

 ビデオ教材には、NHKアーカイブスに収蔵された過去の放送番組から、著作権処理を終えた現代史や近代技術に関する31番組を利用している。「大学の授業でタブレットPCと公共放送の番組を利用する試みは世界初ではないか」(山内祐平助教授)という。

山内祐平助教授 山内祐平助教授

 番組に「半導体」や「1975年」など、内容や放送年代を示すキーワードがメタデータとして付けられている。メタデータによって番組の一部分を再生する映像クリップが623本用意され、学生はキーワードを用いて視聴したい番組を検索したり、該当する映像クリップを瞬時に視聴できる。

 公開された模擬授業では、山内助教授が近代技術の動向に関するテーマを学生に提示し、1時間の授業内でプレゼンテーション資料を作成するように求めた。学生は参考になる番組を検索して、5〜10本の番組を視聴しながら、テーマに対する自らの考えをまとめ、全体発表を行った。

 これにより、学生は課題の発掘や仮説の検証を積極的に行えるという。山内助教授は、「国際社会では自ら進んで問題発見と解決ができる人材が求められる。このような授業を通じて、国際社会にふさわしい人材を育成したい」と話す。

ペン操作 直感操作となるペン入力は、学生の創造力を高める効果があるという

 授業に参加した学生は、「ペン入力でアイディアをすぐに図化できるのが楽しい」「仮説の検証作業が自分の思い通りにできるので、とてもやる気が高まる」と感想を述べていた。

 今後は、2007年5月に渋谷区の駒場キャンパスに、2008年2月に文京区の本郷キャンパスに、無線LAN環境でタブレットPCが利用できる教室を新設する。同時にMEET Video ExplorerやMEET eJournal Plusの改良や機能強化を図り、実際の授業での導入を拡大していく計画だ。

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