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» 2007年03月15日 08時00分 UPDATE

よく効くエンタープライズサーチの処方箋:膨大なDBを抱えるNotesユーザーからの「SOS」 (1/3)

エンタープライズサーチの効用の陰であまり語られないのが、Lotus Notes内における情報検索の困難さだ。Lotus対応をうたいつつも、まったく使い物にならないサーチエンジンも多いという。この避けられない課題に、企業はどう対処するのか。

[富永康信(ロビンソン),ITmedia]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムック「よく効くエンタープライズサーチの処方箋」でご覧になれます。




 2000年の創業以来、一貫してナレッジマネジメントや情報共有を専門とするリアルコムは、企業内部に埋没しているナレッジを活用させる製品開発やコンサルを中心に提供してきた。またその一環として、エンタープライズ検索の基盤開発にも注力している。そんな中、Lotus Notes/Domino内の情報検索に難航している企業からの引き合いが増えているという。

 90年代から企業に普及し始めた統合情報基盤のLotus Notes/Dominoは、大手企業の約半数が利用しているほどいまだ根強い人気を保つ。メールやスケジュール機能のほか、情報共有やアプリケーションのデータベースを容易に構築できる機能が特徴だが、近年の情報量の増大と相まって、膨大なデータベースを蓄積する状況ともなっている。

 しかしNotesは、データベースをまたいで検索できる構造にはなっていないため、データベースが乱立して何がどこにあるか分からなかったり、一般の検索エンジンでは必要な情報を探すのに時間がかかる、あるいは探せないなどの課題が、Notesユーザーの間で大きな悩みになっているという。

Notesの検索を困難にしているもの

 では、何がNotesの検索を困難にしているのか。リアルコムでマーケットディベロップメントグループのプリンシパルを務める松本崇志氏は、「2つの構造的な理由がある」と話す。

画像 リアルコム マーケットディベロップメントグループの松本崇志氏

 1つはACL(*1)の複雑さである。Notesは、データベース、文書、セクションのそれぞれの単位で、組織別、ロール別、個人別といった形で詳細なACLを特徴としている。半面、そのようなACLを生かしたまま検索を実施すると、Dominoサーバに1文書ごとに検索結果の表示を問い合わせることになり、相当の負担をかけることとなる。

 2つ目の理由は、膨大なデータベースを対象とすることによるパフォーマンスの劣化だ。Notesユーザーの多くは、目的ごとに数百〜数千データベースを保有し、検索対象の文書類も数十万〜数百万規模のインデックスを作成する必要がある。また、それが夜間バッチ処理ともかち合い、レスポンスが低下する大きな原因となっている。

図1 図1●GSA Extender for Notesの特徴(クリックで拡大)

 そこでリアルコムは、同社が強みとするLotus Notes/Dominoの専門家のノウハウを活用し、エンタープライズサーチの視点で解決策を検討。検索エンジンとしてGoogle検索アプライアンス(GSA)を活用し、さらにNotesのデータベースを横断、かつ複雑なACLを考慮して情報検索するため、リアルコムのNotes検索用コネクタである「REALCOM GSA Extender for Notes」(以下、Extender)をアドオンするソリューションを開発した(図1)。現在は3月末のリリース開始を前に、一部でフィジビリティスタディ(プロジェクトの実現の可能性や投資効果について調査すること)を実施中という。


*1 ACL(Access Control List):アクセス制御リスト。ネットワークユーザーごとのアクセス権限や、アクセス可能なサーバ、ファイルなどの情報を定義した一元管理用のリストのこと。


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