ミッションクリティカル領域のブレードサーバは、何が違うのか(2/4 ページ)

» 2007年04月23日 07時23分 公開
[岡田靖,ITmedia]

ミッションクリティカルを支えるOSとサポート体制

 一方、Integrityサーバの主要OSであるHP-UXは、ミッションクリティカルOSとして20年以上の実績を持ち、障害回避やセルフヒーリング、オンラインでのパッチ適用、高速なフェイルオーバーなど、「システムを止めない」「サービスを止めない」機能が豊富に搭載されている。さらに森氏は、ハードとソフトの両方を同じベンダーが提供することによる安心感があると強調した。

 「ミッションクリティカル運用には障害対応能力が欠かせません。HPでは、ハードウェアとOSの開発チームが緊密に協調して障害対応に当たることができます。もちろん、グローバルなサポート体制ですし、20年以上に渡ってミッションクリティカルシステムのサポート経験を元に様々なサポートツールを開発しており、原因追及レベルが違います。HP-UXは10年の長期サポートライフがあり、将来的なロードマップもあって、今後もオープン・ミッションクリティカル分野をリードし続けます」(森氏)

HPの情報システム部門が開発に参画

 BL860cは、HP BladeSystem c-Class製品群の中に位置付けられている。このブレードシステムを、HPでは「第3世代ブレード」あるいは「ブレード3.0」などと呼んでいるという。日本HP エンタープライズ ストレージ・サーバ統括本部 インダストリー スタンダード サーバ製品本部 ブレード・バリュープロダクトマーケティング部の山中伸吾氏は、c-Classブレード製品群に盛り込まれた各種の技術を解説しつつ、第3世代ブレードの運用性を紹介した。

 「HPでは現在、情報システム改革プロジェクトを進めています。その中で、2002年に全世界で300以上あったデータセンターを、2007年末には6つに統合するという大規模な統合が行われる予定です。c-Classの開発には、このプロジェクトのためにHPの情報システム部門も参画しており、まさに実際の管理者の意見を生かしたブレードサーバとなったのです。例えば、細かなところでは、片手だけでブレードを抜き出せるようになっています。他のほとんどのブレードサーバは、両手を使わないと動きません。このメリットは、分かる人には分かるかと思います」

日本HP エンタープライズ ストレージ・サーバ統括本部 インダストリー スタンダード サーバ製品本部 ブレード・バリュープロダクトマーケティング部 山中伸吾氏

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