KDDI、au携帯電話事業が好調で増収増益を達成

KDDIが発表した2007年3月期の連結業績は、auブランドの携帯電話事業が好調に推移し増収増益を達成した。

» 2007年04月24日 19時20分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 KDDIは4月24日、2007年3月期の連結業績を発表した。好調な移動体通信事業が固定通信事業の営業損失を吸収し、業績全体では増収増益となった。

2007年3月期連結業績を発表する小野寺正社長

 売上高は前年同期比9.0%増の3兆3352億5900万円、営業利益は同16.2%増の3447億円、当期純利益は同2.0%減の1867億4700万円となった。売上高は、移動体通信事業や固定通信事業の拡販が好調に推移した。移動体通信事業の増収効果が営業利益増にも貢献している。当期純利益は、パワードコムとの合併に伴う法人税などの軽減措置効果がなくなったことから減益となった。

移動体通信事業の業績推移と来期予想

 移動体通信事業は、特に番号ポータビリティ制度(MNP)に伴う純増数(au転入からau転出を差し引いた加入数)が85万3000加入を記録。小野寺正代表取締役社長兼会長は、「MNPの導入で市場全体が活性化し、MNPを利用しない新規加入も増えた」と説明する。

 固定通信事業は、ASDLサービス「KDDIメタルプラス」の契約者数が引き続き増加し、2007年3月末時点で281万加入となった。これにより、2008年3月期は黒字化を見込むという。一方でFTTHは、加入拡大に向けた施策を継続することから、来期も赤字を計上する見込みだとしている。

 KDDIでは2007年3月期の期末配当予想を修正し、前回予想の4500円から500円増配し、5000円になると発表した。年間配当額も9500円になると予想する。

 なお、2008年3月期の連結業績予想は、売上高3兆5000億円、営業利益3900億円、当期純利益2200億円を見込んでいる。

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