設置面積はB5サイズ、レノボが企業向けデスクトップPCを強化

レノボ・ジャパンは、デスクトップPC「ThinkCentre」の新製品となる小型・低消費電力の「A61e」、インテル「vPro」対応の「M57p」を発表した。

» 2007年10月10日 19時47分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 レノボ・ジャパンは10月10日、企業向けデスクトップPC「ThinkCentre」シリーズの新製品となる小型・低消費電力の「A61e Ultra Small」およびインテル「vPro」テクノロジー対応の「M57p Small」を発表した。A61eの最小構成価格は6万円台と、大幅なコストダウンを実現している。

A61e Ultra Small

 A61e Ultra Smallは、本体サイズが縦242×横275×高さ81ミリメートル、重量3.6キログラムで、ThinkCentreシリーズでは最小・最軽量モデル。設置面積は、B5型ノートPCの最小モデル「ThinkPad X61」とほぼ同等の省スペース性を実現した。省スペースデスクトップPCの従来モデル「M55 Ultra Small」に比べて、容積で25%、重量で42%それぞれサイズダウンを実現したという。

 マザーボードにAMD 690Vチップセットを採用したほか、独自の電源、排熱設計によって消費電力を標準時約45ワット(最大時約88ワット)に抑え、Energy Star 4.0に準拠した。静音性も高め、ファン動作音は従来に比べて5デシベル程度改善したという。また、リサイクル性も考慮し、本体の90%がリサイクル可能な素材で製造されている。

A61e Ultra Small(左)とM57p/M57 Smallの製品構成

 予想実売価格帯は、中小企業向け「トップセラーモデル」が6万1000〜10万3000円、従業員500人以上規模向けの「エンタープライズモデル」が7万〜8万7000円となっている。

 M57p Smallは、インテルの第2世代vProテクノロジーとなるCore 2 Duo採用のQ35 Expressチップセットを搭載したモデル。仮想環境におけるセキュリティ性を向上させたほか、TCG V1.2セキュリティチップも搭載している。また、vPro非対応の「M57 Small」もラインアップされ、同モデルではCPUにPentium DまたはCeleronを選択できる。l_DSCF0024.jpg,,A61e Ultra Smallの内部。ThinkCentre伝統の工具レス構造を採用

PC本体とディスプレイを一体にした開発中のPCスタンドも紹介された

 A61e Ultra Smallについて、広報・マーケティング担当執行役員の石田聡子氏は「ビジネスにおける生産性の改善が国内では大きなテーマとなっているが、これまでデスクトップ環境の効率を高めるモデルを投入してもコストの問題から十分に普及しなかった。新製品は、カスタマイズ構成やシリアルポート、FDDといった要素を廃してコストパフォーマンスを高めた。ThinkPadではモビリティという価値を提供するが、A61e Ultra Smallはモビリティを必要としない企業内のデスクトップ環境で快適性という価値を提供する」と説明した。

石田氏(左)と落合氏

 また、製品事業部担当執行役員の落合敏彦氏は「新製品の筐体は企業内のデスクトップ環境に新たな流れを作るだろう。今後はさまざまな展開を考えていきたい」と話し、インテル製チップセットへの対応や資産管理、セキュリティなど企業ニーズへの対応を進める考えを示唆した。

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