データの「ごちゃ混ぜ」で不正コピー防止――IIJが特許技術を採用

IIJは、ベンチャー企業が開発した、電子データの不正利用を防止する特許技術の専用実施権を取得した。

» 2007年10月29日 15時42分 公開
[ITmedia]

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は10月29日、ベンチャー企業のSBシステムが開発した新しい情報セキュリティ技術にかかわる特許の専用実施権を取得したと発表した。技術の名称は「Treasure Map Method(TMM)」(電子情報分割保存方法及び装置)。IIJは独占的にこの特許技術を利用することができる。

 コンピュータで扱う電子ファイルは一般に複製が容易なため、PCの盗難などにより第三者に持ち出され不正使用されるといった情報セキュリティの事件が多発している。IIJが専用実施権を取得した技術は、ファイルをビット単位の複数データに分割し、その分割データを多数のダミーデータの中に埋め込み、“ごちゃ混ぜ”の状態にして保存するというもの。分割された複数のデータはダミーデータとの膨大な組み合わせの数により、並べ替えの情報を記した暗号鍵がないと元に復元できない仕組みとなっている。TMMのセキュリティ強度はダミーを含む分割ファイルの数によって変わる。

 TMMはSBシステムが4月13日に国際特許を申請済み。IIJでは、社内のシステムに利用すると同時に、同技術を採用したセキュリティサービスを積極的に開発していくとしている。

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