検索は対話を通じて未来を導き出す次世代検索の行き先(1/2 ページ)

現在の検索は、過去の経験からユーザーがキーワードを知っている状態で初めて情報を探すことができる。ではユーザーが考えつかないような未来の情報を導き出す検索があるとすればどうだろうか。そんな検索ツールの実証実験が始まっている。

» 2007年11月29日 07時00分 公開
[藤村能光,ITmedia]

 キーワードやテキスト、行動履歴などを用いた検索はたくさんあるが、それらはユーザーの過去の経験に基づくものだ。つまり、過去にその情報に触れ検索対象をあらかじめ知っている必要がある。また行動履歴を応用した検索は、その人の過去の軌跡をたどったものにほかならない。

 このように過去を基にした検索ツールはあふれているが、ユーザーが知り得ない未来の情報を引き出す検索はまだ生まれていない。しかし、今まで考えもしなかった情報を導き出せる検索ツールの実証実験が進められている。

 コミュニティー翻訳サイト「訳してねっと」などを作り、機械翻訳に取り組んできた沖電気工業と、求人情報や住宅情報など人々の生活に基づく情報を持つリクルートが共同で開発しているのが「ラダリング型検索サービス」だ。

 情報大航海プロジェクトにも採択された同サービスは、システムがユーザーに質問を投げかけていくことで、ユーザーが表現できなかったサービスやコンテンツに関する情報を引き出し、データベースからそれらに合致した情報を探し出すもの。あいまいなイメージしかなかった情報でも、対話を重ねる中で明らかにできる。

 沖電気工業ユビキタスサービスプラットフォームカンパニーユビキタス技術第二部に務める村田稔樹チームマネジャーは、同サービスを使うことでユーザーが考えもしなかった職業を見つけることができると特徴を述べた。

image 沖電気工業ユビキタスサービスプラットフォームカンパニーユビキタス技術第二部の村田稔樹氏

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