2008年は視界良好――ソリューションプロバイダーの展望(5/6 ページ)

» 2007年12月27日 17時29分 公開
[Pedro Pereira, Sara Driscoll,eWEEK]
eWEEK

資金を集める

 このところの抵当危機により、住宅市場以外の市場でも貸付機関が金融引き締めに動くかもしれないと憂慮する向きもあるが、Outlook 2008調査の結果を見るに、ソリューションプロバイダーの多くは、資金の借り入れについてはそれほど懸念していないようだ。

 2008年の融資枠が2007年より大きくなると答えたのは全体の32%で、3年前より大きくなるとしたのは同47%だった。また、融資の要請に関しても、44%が1年以内に、50%が3年以内に今より通りやすくなるだろうと回答している。

 借入先としては、52%が地元銀行、26%が全国的な金融企業、24%がベンダー、19%がディストリビューターを挙げた。

 デュトコウスキー氏は、プロバイダー間の金融不安が希薄である理由について、回答者のほとんどが抵当危機の悪しき影響と直接向き合ったことがない点に言及した。

 「同調査の中で強く興味を引かれたのが、この問題だ」(デュトコウスキー氏)

 デュトコウスキー氏によれば、Tech Dataは同社のソリューションプロバイダーに対する貸し付けを継続し、縮小する予定はないという。ディストリビューターであるIngram Microの北米支社プレジデント、キース・ブラッドリー氏も、同社もまた融資を続けると述べた。Ingram Microは、帳簿の数字だけを頼りに貸し付けの決定を下すのではなく、コンサルタントをソリューションプロバイダーの元へ派遣して密接に協力させ、彼らのビジネスを評価し、キャッシュフローを分析したうえで融資を行っている。

 こうして収集した情報から確証が得られたときは増資額は変更しないと、ブラッドリー氏は話した。

 とはいってもVARは危機を感じていると、Timpanogos Technologiesのブレイク氏は言う。「資金の借り入れは一大問題であり、われわれはみな相応の負担を強いられている。事業を拡大するには資本が必要だが、今日の投資家は非常に慎重だ。これまで株式市場を見守ってきたが、今後はオープン化がさらに進むと考えられる。だが、株は常にリスクと隣り合わせであり、資本や投資を望む企業は自社の好業績を証明する必要がある」(ブレイク氏)

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

注目のテーマ