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» 2008年01月10日 08時30分 UPDATE

New Generation Chronicle:小飼弾――35歳からのプログラミングこそ無上の至悦 (4/9)

[西尾泰三,ITmedia]

プログラムは頭ではなく、手

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Q33 プログラマーの能力は生まれ持ったセンスによる部分が大きいと思いますか?

ほとんど経験でしょ。生まれ持った筋繊維で大部分が決まるアスリートとは違って、プログラマーの能力に生理学的な所見は見つかっていないし。素養があると言われている人たちも、よく見ると早く動いているだけだったりする。すごい人をコマ落としで見ると、意外と普通なものです。

Q34 プログラマーに向いている素質は何だと思いますか?

とりあえずプログラムをはじめてみて、それが続くかどうかかな。いい考えがひらめいたときに、ひらめいたことに安心してそこで止まってしまう人はプログラマーに向いていないといえるかも。実際に手を動かしてプログラムを書いて、それが思い通りに動作するかというところまで確認しないと。意外かもしれないけど、頭のことではなく手のことなんですよ。

 後、やってみてから振り返らない人もまたダメ。学習のフィードバックができる人であれば、どんな人でもいいプログラマーになれると思う。

 あ、強いて挙げれば直感が素質として挙げられるかも。直感で済まないものはブルートフォースでできるでしょうから。プログラミングの能力とは、物事を分解することと、それを再構築すること。そういう意味では年齢を重ねてからプログラミングに触れるとさまざまな経験を重ねているでしょうからおもしろいかも。

Q35 Windowsしか知らないプログラマーはどうですか?

ご愁傷さまです。UNIXなどを知ってしまうと、あまりにムカつくことが多いよ。タダならともかく、Windowsを使うくらいなら、Mac OS XやUbuntuでもいいんじゃないのかな。同様に、インターネットという技術に毒されていないようなプログラマーがネットにつながっていないゆえにすごい発想をするということもあるかもしれないが、それは1000のうち1つくらいで、ネットワークを意識しているかどうかは近代戦闘における空軍の有無と同じくらい決定的といえるかも。

Q36 GNUについてはどう思いますか?

少し至上主義的かなと。もう少しカジュアルになったものがオープンソースの動きだと思う。

Q37 GNU GPLについてはどう思いますか?

僕は自分がやることはGPLでもいいのだけど、人にまでそれを強制はしたくない。GPLはそれを使う人が強い人であることを前提にしている。さらにいえば、強いことを希望しているのではなく、要求している。リチャード・ストールマンはとても強い人なので、みんなが自分のように強くはないというのが分からないのかも。僕はすべての人がGPLに耐えられるほど強くはないと思う。強いけど優しくないのがGNU GPLといったところ。個人的にはBSDライセンスが好き。

Q38 インタプリタ言語でプログラミングのニーズはどの程度満たせると思いますか?

現在のメジャーなLightweight Languageの実装は、実はほとんどがランタイムコンパイラなんだけどね。使う人の立場からはインタプリタ言語と見なしても相違ないけど。インタプリタかプリコンパイルされているかは、すでにそれほど根源的な違いはない。例えるなら石に刻むか、紙に書くかの違いでしかなくて、向き不向きの問題。

Q39 プログラマーとSEの違いを説明してください。

SEって何ですか? 英語圏だとSEと自称する人たちをほとんど目にしない。日本でSEという言葉が浸透しているのは、憶測かもしれないけど、給料を上げるときに管理職にしなければならないという社内規定が生み出したものじゃないのかなと

Q40 営業さんなど、自分が直接関係する方以外との仲はいいですか?

わたしは営業も回収も一通りできるので。

Q41 「自分はもしかしたらすごいプログラマーかも」と思ってしまうときはありますか?

プログラムが動いたときは、いつも。たとえFizzBuzz程度でも。ただしその余韻の長さは、難易度が高ければ長い。さすがにFizzBuzzぐらいだと一瞬。ただ、僕自身は自分をプログラマーという言い方はあまりしない。必要なことは何でもやるというのが僕の強みで、自分に責任があるか、ないか。それだけ。

Q42 プログラムをするようになって、「自分のここが変わった」というものは?

すでにプログラムに触れている時間の方がそうでない方に長じているので、プログラムしてなかったころのことをもう思い出せない。プログラムを書く行為は楽しいし、楽しんでよいものであるというのはラリーに教わったかもしれない。それ以前と比べると堅く考えなくなった。

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