Symbian携帯に感染する新手のワーム出現

Beseloワームは画像や音楽に見せかけたファイルを開くと感染する。Nokiaなどの携帯電話が影響を受ける。

» 2008年01月23日 09時51分 公開
[ITmedia]

 Nokiaなどの携帯電話に使われているSymbian OSを狙った新手のワームが出現した。セキュリティ企業の米Fortinetが1月21日にアドバイザリーを公開し、US-CERTやF-Secureも注意を呼びかけている。

 Fortinetによると、このワーム「SymbOS/Beselo.A!」はSymbian S60搭載の携帯電話に感染を広げている。影響を受ける端末はNokia 6600、6630、6680、7610、N70、N72など。

MMSなどを経由して拡散する

 感染すると、端末の電話帳に登録されている電話番号にあてて、ワーム付きのMMSを送信する。添付されているアプリケーションインストール用のSISファイルにワームが仕込まれているが、このファイルには「.sis」の拡張子ではなく、「Beauty.jpg」「Sex.mp3」「Love.rm」など画像や音楽を装う名称が付いている。

 ユーザーがだまされてこの添付ファイルをクリックすると、知らないうちにワームがインストールされる。ただ、ファイルを開こうとすると、「アプリケーションは信頼できません」などの警告メッセージが表示され、インストールするかどうか確認を促される。

 このワームは電話帳に登録されている番号のほか、中国国内の特定の携帯電話会社が運営する電話番号あてにもメッセージを送信するという。

 US-CERTやF-Secureによると、BeseloワームはMMSのほかBluetooth経由でも感染する。Beselo.Aに加え「Beselo.B」という亜種も存在するという。

 実際の感染数はまだ少ないとみられるが、US-CERTはユーザーに対し、MMSやBluetoothでファイルを受信する際には注意を払い、Bluetoothは無許可の端末からのアクセスを防ぐ措置を取るなどの対策を促している。

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