ケータイをインターネットマシンに――ソフトバンクモバイル新製品

ソフトバンクモバイルは、携帯電話の2008年春モデルを発表した。PCライクな操作性や薄型デザインにこだわった端末をラインアップする。

» 2008年01月28日 21時21分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 ソフトバンクモバイルは1月28日、携帯電話の2008年春モデルを発表した。指でなぞる操作機能やフルキーボード、薄型デザインにこだわった端末をラインアップし、2月中旬から順次発売する。

 孫正義社長は冒頭、新製品の狙いについて「昨年まで旧ボーダフォン時代からの懸案だったサービスエリアの確保や端末種類やサービスの拡充に取り組んできた。春モデルは、ユーザーに支持されるソフトバンクの特色を打ち出した」と話した。

「インターネットマシン」を手にする孫社長

 新端末を全部で15機種をラインアップする。指でなぞりながら操作するタッチ操作機能の向上やインターネット、電子メールを利用しやすいPCライクなデザイン、持ちやすさを重視した薄型デザインなどが特徴となっている。

 ハイエンドモデルに位置付けられた922SH(通称「インターネットマシン」)は、PCとほぼ同様のQWERTYキーボードとワイドVGA(480×854ドット)3.5型ASV液晶画面を搭載する。両手で文字を入力するスタイルの端末としては、Windows Mobile OSなどを搭載するスマートフォンを除き、近年では珍しいデザインの採用となった。通話発信時は、サブディスプレイに表示されたアドレス帳一覧からタッチ操作で話したい相手を選んで通話するユニークな機能を実現した。

指での直感操作を追求した921SH

 本体前面にワイドVGA3.2型ASV液晶画面を搭載する921SH(同「FULLFACE2」)は、画面左側に配置されたタッチパッドを指でなぞりながら操作する。また、端末の向きに合わせて自動的に表示画面が縦横に切り換わる仕組みを取り入れている。

 ストレートデザインの822Pは、最薄部の厚さが約8.9ミリメートルながら、国際ローミングサービスに対応するほか、PCサイトブラウザや音楽再生機能を搭載する。スマートフォンでは、Symbian OSを搭載し、世界の主要都市でナビゲショーンサービスを利用できるX02NK、Windows Mobile OSを搭載するQWERTYキーボード搭載モデルのX03HTをラインアップし、それぞれ4月下旬以降に発売される。

コンパクト性を重視したWindowsケータイのX03HT

 このほか、SBIイー・トレード証券での株式取引サービスに対応した920SH YK(同「株ケータイ」)や、薄型テレビ製品のブランド名を冠した920P「VIERAケータイ」や921T「REGZAケータイ」、位置情報メール配信サービスに対応した820T「コドモバイル」、シニア向けに表示文字やボタンサイズを大型化した821T「かんたん携帯」などをラインアップする。

 3月上旬からは携帯電話のメールアドレス(S!メール)以外に最大3つまでのアドレスの電子メールをS!メールのようにできる「PCメール」サービスを始める。

 同サービスは、Webメールのようにユーザーがサービスにアクセスしなくても、電子メールを携帯電話で利用できるサービス。921SHおよび922SHが対応する。ユーザーはメールアカウント設定画面でPCのメールアドレスや接続先のメールサーバ、アカウント情報などを登録すると、S!メールと同様にPCの電子メールを利用できる。電子メールはリアルタイムに受信できないものの、端末が最短30分間隔でメールサーバへ自動的に接続し、新着メールの有無を確認する。

3つまでのPCの電子メールアドレスを携帯電話で利用できるPCメールサービス

 添付ファイルは最大1Mバイトまで利用でき、画像データのほかWordやExcel、PowerPoint、PDFファイルを閲覧するビューワー機能も利用できる。POP3/SMTP、SSL暗号化通信、APOP認証(受信用パスワードを暗号化して認証する)、SMTP認証(送信用パスワードを暗号化して認証する)を利用できる。アカウントごとに受信メールを自動で振り分けることができ、自動受信するデータサイズも任意で設定できるなど、PC用メールクライアントに近い機能を携帯電話端末で実現した。

 このほか、写真入りの速報ニュースを待ち受け画面に表示する「S!速報ニュース」を2月下旬以降に始めるほか、端末のスケジュール機能と連動してユーザーのプレゼンス情報を登録したグループ内のメンバーへ通知する機能を3月上旬以降に「S!ともだち」サービスに追加する。

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