NTTデータ、OSS情報発信サイトを開設――他社の追随はあるか?

NTTデータは、NTTデータグループが提供するOSSの情報を集約したポータルを開設した。併せて、コミュニティーに近い場所で開発していく姿勢を明確に示すなど、ほかのシステムインテグレーターに先行する動きを示した。

» 2008年01月30日 07時57分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 NTTデータは1月29日、NTTデータグループが提供するオープンソースソフトウエア(OSS)の情報を集約したポータルサイト「NTTデータグループ・オープンソーススクエア」を開設した。

 SourceForge.JPのWiki機能を利用して構築された同ポータルは、NTTデータグループが2004年3月に公開した「PostgresForest」をはじめ、アプリケーション開発基盤「TERASOLUNAフレームワーク」、AJAXフレームワーク「マスカット」、運用監視ツール「Hinemos」、セキュアなLinux環境を実現する「TOMOYOLinux」といったOSS関連のプロダクトにかんする「概要」「適用事例」「関連サイト」などが紹介されているほか、OSS関連ニュース、イベント/セミナー情報、NTTデータグループで活躍するOSS開発者の紹介などのコンテンツが並んでいる。

NTTデータグループのオープンソースソリューションマップ。これをみると、NTTオリジナルディストロとはいかないまでも、それに近いソリューションマップを手にしたことが分かる

 ポータルの開設に併せ、TERASOLUNAフレームワークの第2弾として、Spring Frameworkをベースに拡張したJavaバッチ処理のフレームワーク「TERASOLUNA Batch Framework for Java」およびサーバフレームワーク「TERASOLUNA Server Framework for Java(Rich版)」もOSSとして公開している。

 NTTグループが2004年11月に発表した中期経営戦略以降、グループ全体でOSSを推進していく姿勢を見せているが、今回、NTTデータグループという国内大手のシステムインテグレーターが、TERASOLUNAのような業務アプリケーションをSourceForge.JPという、よりオープンソースコミュニティーに近い場所で開発していく姿勢を示したことは、今後、他社のオープンソース戦略に大きな影響を与える可能性がある。

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