ブロケード、新フラッグシップ「Brocade DCXバックボーン」を投入

ブロケードは、新アーキテクチャのスイッチングプラットフォーム「Brocade DCXバックボーン」を発表した。McDATA統合後の新生ブロケードのフラッグシップにあたる製品。

» 2008年01月30日 17時15分 公開
[ITmedia]

 ブロケード コミュニケーション システムズは、新アーキテクチャのスイッチングプラットフォーム「Brocade DCXバックボーン」を発表した。

 「バックボーンと呼ぶ理由は、ファイバチャネル(FC)以外のさまざまなタイプのネットワークに対応し、広帯域を確保できるからだ」――来日した米Brocadeデータセンター・インフラストラクチャ部門担当シニアプロダクトマーケティングマネジャーのジョン・オーラム氏は話す。

ジョン・オーラム氏 米Brocadeデータセンター・インフラストラクチャ部門担当シニアプロダクトマーケティングマネジャー、ジョン・オーラム氏

 米Brocadeは昨年1月にライバルのMcDATAを統合。SAN市場では顧客ベースで80%を超えるシェアを持つ強力なプレーヤーとなった。この統合を機に同社は「データセンター・ファブリック」(DCF)と呼ぶ新構想を掲げ、次世代データセンターのコンセプトを提案してきた。

 DCFではこれまでの投資を保護しつつ、柔軟で運用効率の優れたインフラを提案している。仮想サーバによるサーバ統合やネットワーク統合など、データセンター内の複雑化したインフラをサポートできる新しいプラットフォームのコンセプトが必要となってきているためだ。

 Brocade DCXバックボーンは、これらコンセプトを具現化するための中核製品という位置づけ。「DCFを実現するには、ダイレクタの後継ではない、新しいクラスの製品が必要だった」と、オーラム氏。

マルチプロトコル対応、広帯域のスイッチングプラットフォーム

 Brocade DCXバックボーンは、デュアルシャーシで合計896ポートを収用するハイエンドスイッチングプラットーム。768ポートは汎用で使用でき、すべてのポートで8Gbps ファイバチャネル(FC)に対応できる。残りの128ポートは、シャーシ間接続のICLポートとして利用されるという。

Brocade DCXバックボーン Brocade DCXバックボーン

 また、マルチプロトコルに対応しており、シャーシに格納するブレードを変えることで、サーバとDCX間ではFCのほか、iSCSI、災害対策などの用途ではFCIP、などとさまざまなプロトコルに対応できる。次世代技術となるData Center Ethernet(DCE)、Fibre Channel over Ethernet(FCoE)も今後サポートしていく予定だ。

 さらに、サーバ統合の1つの手段として、利用が進むVMwareをはじめとする仮想サーバへの対応も強化した。物理的に1つのサーバ上で複数のサーバアプリケーションが稼働する仮想環境では、ネットワークI/Oがボトルネックになってしまうという問題がある。DCXでは広帯域幅を提供するだけでなく、アプリケーションがサーバを移動しても重要度に合わせて帯域を割り当て、輻輳を防ぐ「Adaptive Fabric QoS」や、サービスレベルをサポートするための輻輳管理「Adaptive Traffic Management」などの機能も提供するとしている。

関連キーワード

データセンター | 運用管理 | SAN | VMware


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ