ブロケード コミュニケーションズ システムズは、データセンターの最適化を図る構想「Brocade Data Center Fabric」を発表した。
ブロケード コミュニケーションズ システムズ(ブロケード)は10月23日、データセンターの最適化を図る構想「Brocade Data Center Fabric」(DCF)を発表した。
データセンターは、初期費用や人件費が高額になること、ストレージ分野を始めとする運用システム周りを管理する人材が不足していることといった問題を慢性的に抱えている。
「境界線を取り除くことが重要」――ブロケードのダン・クレイン副社長兼CTOはデータセンターの課題解決のポイントをこのようにコメントした。事実、DCFはデータセンターが抱える上記のような問題を“境界を分けず統合的に”解決する構想だ。
DCFは、大型のSAN(Storage Area Network)コアスイッチを利用してSANアイランドを統合するといった動きに加え、サーバ仮想化技術などを活用しながら、データ移行などをネットワーク上で行うもの。
また、同社の持つSANに関するノウハウを生かし、データの分散防止やデータセンターの性能向上、リスク低減などを支援する。データセンター内のあらゆる場所に格納されているアプリケーションファイルにアクセスできるほか、暗号化やバックアップ、重複排除、レプリケーションを業務ポリシーに応じて自動で実行する。
DCFの構築には、企業が持つ既存のサーバやストレージ、SANを活用できる。新しいシステムと既存システムのシームレスな統合や、マルチベンダー製品間の互換性の強化を目指す。
今後は、8Gbps対応のSANダイレクタ(電源などを2重化して可用性を向上させたファイバチャネル用のスイッチ)「Brocade 48000」を筆頭に、DCFを実現する製品を今後6カ月間で順次リリースするという。
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