SANスイッチの箱売りからソリューションへ、ブロケード新社長

9月にブロケードの社長に就任した櫛見剛氏。FAN(File Area Network)ビジネス、プロフェッショナルサービスの立ち上げとやるべきことは多い。従来の箱売り営業からソリューション売りに注力していく必要があると話す。

» 2006年12月15日 17時45分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 9月にブロケード コミュニケーションズ システムの社長に就任した櫛見剛氏は、データ管理の包括ソリューションを提供したい、と所信を語る。従来のSANスイッチだけでなく、ファイルサービスをターゲットにしたFAN(File Area Network)ビジネス、プロフェッショナルサービスの立ち上げとやるべきことは多い。「従来の箱売り営業は通用しない。OEMパートナーとともにソリューション売りに注力していく必要がある」(櫛見氏)。

櫛見剛氏 ブロケードの櫛見剛新社長

 SANスイッチのOEMを中心にビジネスを展開しているブロケード。市場で導入されているSANの約60%は同社製とされ、8月には競合McDATAの買収も発表、SANの世界で頑強な足場を築いている。

 ブロケードシステムエンジニアリング統括部長の小今井裕氏によると、2006年のポート増加率は30%と順調にシフト。米国に比べるとストレージのネットワーク化が遅れている日本だが、ブレードサーバの伸びとともにSAN接続が主流となりつつある。また、国内でもベンダー側のディザスタリカバリ(DR)の方法論が確立されつつあることから、DRがらみの案件も増加しているという。

 一方で、Tapestryブランドを投入しファイルサービスの世界にも本格的に取り組み始めた。大企業でのファイルサーバ統合の流れに応じて、WAFS製品が注目され、「FAN関連は、非常に多くの引き合いをいただいている」と櫛見氏。Tapestryソフトウェア販売ともにニーズが高まるプロフェッショナルサービスも拡充していくが、「サービスメニューの拡大よりも日本のマインドに合ったきめ細かいサービスにしていきたい」と話す。

 2007年度、25%成長を目標とする同社だが、売り上げ比率の5%をTapestryのソフトウェアとプロフェッショナルサービスで上げるのが目標とのこと。

 マクデータとの統合については「それぞれ得意とする業種・パートナーが異なる」とし、補完的に作用するとした。

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