「2010年には4ビリオンカンパニーに」ブロケード石本社長

ブロケードは記者説明会を開催。石本龍太郎社長が同社の2007年を総括した。米Brocadeは2010年に4ビリオンカンパニーになることを目指しており、それを日本も支えていきたい、と話す。

» 2007年12月21日 20時07分 公開
[ITmedia]

 ブロケード コミュニケーション システムズは12月21日、記者説明会を開催。石本龍太郎社長が同社の2007年を総括した。

 同社は1月29日にMcDATAとの統合を完了し、SAN市場では顧客ベースで80%を超えるシェアを持つ強力なプレーヤーとなった。新生ブロケードとして出発した今年は「データセンター・ファブリック」(DCF)と呼ぶ構想を掲げ、複雑化したデータセンターインフラをSANに固執することなく支援してくビジョンを打ち立てた。

 「HBA(Host Bus Adapter)市場にも参入し、8Gbps FC対応製品も投入した。2年ほど前からはFAN関連製品も拡充している」と、石本氏。

石本龍太郎氏 2007年5月31日付けでブロケードの社長に就任した石本龍太郎社長

 2008年上半期には、マルチプロトコルに対応したバックボーンスイッチとして新アーキテクチャの「Brocade DCX」のリリースが控えている。このアーキテクチャをサポートしたHBAも投入する予定で、サーバの仮想化をネットワーク側でも支援できるようになるという。

 これまでのHBAでは、同一筐体で動作する仮想サーバごとにWWPN(World Wide Port Name)をマッピングできないという問題を抱えていた。

事業部制移行で、攻めの組織へ

 米Brocadeは、2010年に4ビリオンカンパニーとなることを目指している。「そのためには、今のままでは到達できないと考えている」(石本氏)

 SAN以外の新規市場でのビジネスの拡大を急ぎたいところだ。これを支えるため、組織体制も中核事業の「データセンターインフラ・ビジネスユニット」のほか、戦略的なビジネス部門として「ファイル・ビジネスユニット」「サーバエッジ・ビジネスユニット」「サービス・サポート・ソリューションズ・ビジネスユニット」の4事業部体制に11月から移行。市場ニーズにスピーディーに対応できる組織構造に切り替えた。

 特に、日本ではOEMビジネスが9割を占めるブロケードにとっては、FANのエリアなどは販売パートナーの開拓など新たな試みも多い。「パートナーの構築や、ハイタッチ営業などを強化していきたい」と石本氏は話す。

 2008年2月には大阪オフィスも構える計画。大阪を中心に西日本エリアへも積極的にブロケードのDCF構想をアピールしていくという。

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