喉頭がん患者装うメールで120万ドルを詐取

「5500万ドルの寄付に手を貸してくれたら20%を提供する」という話を信じた被害者が現金をだまし取られた。

» 2008年02月01日 10時39分 公開
[ITmedia]

 「わたしは末期の喉頭がんをわずらっている。5500万ドルを慈善事業に寄付したいので手を貸してほしい」。こんな内容のスパムメールを大量送信し、話を信じた相手から総額120万ドル以上をだまし取っていた男3人が、米国で開かれた公判で罪を認めた。

 米司法省の発表によると、3人はナイジェリアとセネガルの出身で、2006年にアムステルダムで逮捕され、米国に被害者がいたことから米国に引き渡された。このほどニューヨークの連邦裁判所で開かれた公判で、メール詐欺、通信詐欺、共謀などの罪を認めた。

 起訴状などによると3人は、末期の喉頭がん患者を名乗り、慈善事業への寄付に手を貸してくれたら資金の20%を提供すると持ち掛けるメールを大量送信。患者を装った作り声で電話までかけて相手を信頼させ、前金の名目で現金を送金させてだまし取ったとされる。

 米連邦検事は発表文で、「金銭の提供を持ちかけるメールを受け取ってたら削除するのが賢明だ」と忠告している。

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