イー・モバイル、月額基本料なしの通話サービス開始

イー・モバイルは、3月28日から月額基本料無料の通話サービスを開始する。通話料が24時間無料のオプションサービスも導入する。

» 2008年02月25日 17時49分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 イー・モバイルは2月25日、月額基本料が無料となる通話サービスを3月28日から開始すると発表した。通話料が24時間無料のオプションプランも導入。3月1日から受け付けを開始する。

通話サービスを発表する千本倖夫会長兼CEO

 新サービスは、音声通話とデータ通信をセットにした「ケータイプラン」の名称で提供される。音声通話は月額基本料が無料、通話料金が30秒当たり18.9円課金される。データ通信料金は月額1000円から利用したデータ容量に応じて課金され、上限額は4980円。

サービス名 ケータイプラン
データ通信料(月額) 1000〜4980円(0.042円/パケット)
電話の月額基本料 無料
通話料金 国内一律18.9円/30秒
ショートメッセージ料金 受信:無料、送信2.1円/通
「ケータイプラン」の概要

 イー・モバイルのサービスエリア外では、月額105円のオプションサービスを契約すれば、NTTドコモのFOMA網(一部エリアを除く)にローミング接続して利用できる。ローミング中の利用料金は従量課金。また、イー・モバイル同士の通話料が24時間無料になり、固定電話や他社の携帯電話やPHSへの通話料金を割り引く月額980円のオプションプラン「定額パック24」も導入する。このほか、既存のデータ通信サービス「データプラン」の契約者が新たにケータイプランを利用する場合に、ケータイプランで契約した端末側のデータ通信料金を月額0〜3980円にする「ケータイプランデータセット」を導入する。

利用料 月額980円
通話先がイー・モバイル 24時間無料
通話先が固定電話 5.25円/30秒
通話先が他社の携帯電話/PHS 9.45円/30秒
ショートメッセージ料金 送受信とも無料
「定額パック24」の概要
サービス 料金
ローミング 月額105円
通話 22.05円/30秒
パケット通信 0.0735円/パケット
ショートメッセージ料金 配信通知なし:5.25円/通、配信通知あり:7.35円/通
ドコモへのローミング時の料金

 千本倖夫会長兼CEOは、「使った分を支払ってもらうだけ。複雑な割引メニューやポイント制度など利用者が分かりづらくなるようなものはできる限り排除した」と、新サービスの特徴を説明した。

人口カバー率はドコモを足して95%

 エリック・ガン社長兼COOは、サービスエリア展開について「2007年末で全国の人口カバー率50%を達成し、今年6月までに70〜75%を当社でカバーする。残りのエリアはNTTドコモのエリアを利用し、合計で95%をカバーできる」と話した。

エリック・ガン社長兼COO

 新サービスでは、同社が自社網を整備していない地域のうち、25の道県ではNTTドコモのFOMA網(一部を除く)に接続してサービスを提供する。ガン氏によれば、未整備エリアの解消を順次進めるとし、2010年10月末をめどにサービスを自社網で提供する。

 同社とドコモがサービスを提供する場所では、ドコモ網に接続してローミング料金が課金される恐れがあるが、「きちんと当社網に接続して、誤った課金がされないようにしている」(同社)という。

 また、ガン氏は今年夏頃にも国際ローミングサービスを提供する考えも明らかにした。

 千本氏は、「他社の携帯電話料金が複雑なのは、通話がメインでデータ通信を“オマケ”という位置付けにしているから。世界のサービスでは、データ通信が主流になり始めており、データ通信をサービスの柱にする当社の新サービスが世界の先端を走るものになる」と話した。

 また、「海外では普及率が100%を越えるケースが珍しくなく、新サービスで携帯電話の2台目需要を喚起して、ユーザーを拡大させたい」とも述べた。

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