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» 2008年03月04日 11時00分 UPDATE

ITアウトソーシングの成長鈍化が明らかに

IT専門の調査会社IDC Japanは3月3日、国内のITアウトソーシング市場規模の予測を発表した。

[ITmedia]

 IT専門の調査会社IDC Japanは3月3日、国内のITアウトソーシング市場規模の予測を発表した。

 2007年の国内ITアウトソーシング市場規模は前年比6.5%増の2兆70億円だった。この市場は、2007年〜2012年の年間平均成長率(Compound Annual Growth Rate: CAGR)5.4%で成長し、2012年には2兆6063億円に達する見込み。

shIDCout.jpg 国内ITアウトソーシング市場 投資額予測、2005年〜2012年

 2007年の国内ITアウトソーシング市場は、金融業を中心としたアプリケーションマネジメントの普及、サーバ/ストレージなどの増強に伴うホスティングサービスの拡大、コンプライアンス対応を目的としたデスクトップサービスの進展などを要因として拡大し、2兆円を超える市場規模となった。

 だが、2004年以降、国内ITアウトソーシング市場は前年比成長率を加速しながら拡大してきたものの、2007年の同市場は前年比成長率が低下した。市場規模の拡大とサービスのコモディティ化を成長鈍化の原因に挙げている。この動向は今後も継続し、2008年以降の国内ITアウトソーシング市場は前年比成長率を低下させながら推移し、2012年の同市場規模は2兆6063億円になるとIDCは予測している。

 景気の先行き不透明感が高まり、企業のIT投資は抑制傾向が強まっているという。一方、企業のコスト削減と業務改善に対する期待によって、ITアウトソーシングの利用範囲は拡大している。しかし、現在の国内ITアウトソーシング市場は、同市場が急激に拡大したバブル不況時と異なる特徴が見られるという。バブル不況時は、顧客企業の現状コストの削減効果が注目を集めたが、現在はコスト削減に加え複雑化する経営課題に対する施策としての期待が高くなっている。顧客企業の現状を単純に合理化するだけのサービスの価値は低下している。また、ITの発展はサービスのコモディティ化を招いているとしている。

 IDC Japan ITサービスのリサーチマネージャーである松本聡氏は「サービスベンダーにとって、ITアウトソーシングは成長分野であるものの、サービスのコモディティ化によって収益性の悪化が懸念される。投資リスクが存在するが、顧客企業のビジネスを革新する新たなソリューション開発が売り上げの拡大、収益性の向上に重要である」と指摘した。

 今回の発表はIDCが発行したレポート「国内ITアウトソーシング市場 2007年の推定と2008年〜2012年の予測」に詳細が記されている。

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