シマンテック、スマートフォン初の日本語版セキュリティスイートを発表(1/2 ページ)

シマンテックは、ウイルス対策や端末の制御、管理機能などを搭載するWindows Mobile対応の企業向けセキュリティスイート製品を発表した。

» 2008年03月12日 18時17分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 シマンテックは3月12日、Windows Mobile OS搭載のスマートフォンに対応したセキュリティスイート製品の日本語版「Symantec Mobile Security Suite 5.1 for Windows Mobile」を発表した。法人向け製品として3月14日に発売する。

 新製品は、ウイルス対策やショートメッセージのスパム対策、パーソナルファイアウォール、データ暗号化、端末の機能制御、不正利用の防止機能、端末の集中管理機能を搭載する。また、別売りの「Symantec Mobile VPN 5.1」を利用してネットワークアクセス制御機能も利用できる。

イー・モバイルの最新スマートフォン端末「S11HT」でも動作する

 ウイルス/スパム対策機能は、Symantec LiveUpdateを利用しての定義ファイルの定期更新(現行は月1回程度)に対応。パーソナルファイアウォール機能では通信環境に応じて4段階のセキュリティレベルを設定できる。データ暗号化機能では、端末内や外部メディア内に専用フォルダを作成し、同フォルダ内に格納したAES 256ビットのアルゴリズムで暗号化する。共有化設定をしているPCなどと暗号化したデータを安全にやり取りできるという。

 端末の機能制御では、カメラや無線LAN、Bluetoothなどの利用を制限し、研究所などセキュリティレベルの高い場所でのデータの流出防止に活用できる。不正利用の防止機能では、レジストリやシステムファイルの改ざんを検出し、端末の通信を遮断してネットワーク隔離する。これらのセキュリティ機能はPCコンソールで管理者が集中管理でき、端末へのセキュリティポリシーの一斉配布やセキュリティ状態の監視などができる。

 Symantec Mobile VPN 5.1との組み合わせでは、スマートフォンからIP-SECでVPN接続する場合に、端末のOSのバージョンなどのセキュリティ状態をチェックして安全性が確認できた場合にのみ、接続を許可する機能を提供する。シスコシステムズやジュニパーネットワークス、ノーテルのVPNゲートウェイ製品に対応する。

PCコンソールの管理画面は英語のみの提供になるため、日本語環境を利用するにはIntellisync Mobile Suiteなどが必要

 インテリシンクなどが提供する端末管理機能とも連携しているため、スマートフォンをすでに運用している企業では、例えばSymantec Mobile Security Suiteで作成したセキュリティポリシーをIntellisync Mobile Suiteなどで各端末に適用させるといった運用が可能になるという。

 スマートフォン側の対応OSは、Windows Mobile 5 Pocket PCおよびWindows Mobile 6の全エディション。価格は25〜49ユーザーの場合で、Symantec Mobile Security Suiteが1ユーザー当たり7300円、Symantec Mobile VPN 5.1が同8300円となっている。

遠藤氏

 ソリューション&プロダクトマーケティング部の遠藤敦子部長は、「企業ネットワークにはデスクトップPCやノートPCに加えてスマートフォンが接続されるようになり、デバイスの種類を問わずに一貫したセキュリティポリシーを適用できる対策が必須になっている」と述べた。

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