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» 2008年05月02日 00時00分 UPDATE

計る測る量るスペック調査隊:PC電源のノイズ耐性を測れ【後編】 (1/3)

短期間の電圧ディップや瞬停などによって「汚れた電流」が流れたとき、電源は実際にどのような挙動を示すのだろうか? 電源専業メーカーのニプロンの協力を得て実験を行ってみよう。

[ITmedia]

 PC電源のノイズ耐性を測れ【前編】で解説したように、短期間の電圧ディップや瞬停などによる影響は人間には感じられないため見過ごされることが多いが、瞬停が原因で大規模なシステム停止や故障が発生した例も多くあり、見逃せない問題である。また、これらが発生した場合、供給電圧不足によって電源そのものに誤動作が発生する可能性が高い。

 それでは、そのような現象が発生した場合、電源は実際にどのような挙動を示すのだろうか? 電源専業メーカーのニプロンに協力を依頼、同社が自社製品のテストに使用している試験施設で実験を行ってみよう。

電源の性能を測る

 今回、実験を行うに当たって協力をお願いしたニプロンはPCやFA機器などに使用される電源を専門に製作しているメーカーであり、その電源は信頼性の高さから多くの業務用機器やPCに採用されている。今回はニプロンが自社製品のテストに使用している試験施設をお借りし、実験を行った。

実験概要

 実験は電源に負荷をかけた状態でさまざまなノイズを電源に加えて、その出力への反応を計測することで行った。電源には図1のように交流電源装置と負荷装置を接続する。負荷装置は可変抵抗によって任意の負荷をかけることのできる装置で、負荷をかけた状態における電源の出力を電圧/電流計やオシロスコープ*などで観察できるようになっている。

tnfig1.jpg 図1 試験概要
tnfig2.jpgtnfig3.jpg テスト用基板と電源との接続(左)と負荷装置(右)

 なお、電源の試験では電子的に負荷を制御できる電子負荷を使用するのが一般的であるが、今回はノイズを電源に加えるため、ノイズの影響を受けない抵抗負荷を使用した。

 また、今回テストに使用した電源はニプロンのeNSP3-450P-S20-H1V(以下、eNSP3-450P)とePCSA-500P-X2S(以下、ePCSA-500P)、そしてノーブランド電源の3台である。eNSP3-450PはUPS機能を内蔵しているが、今回はバッテリーを外しUPS機能を使用しない状態でテストを行った。

測定条件

 計測対象の電源に対し、それぞれ以下の項目について調査を行った。また、入力電圧の周波数は50Hzを使用した。

  • 瞬停

 瞬停を含む100ボルト交流電圧を生成し、電源に入力する。停電時間を変えながら電源の挙動を測定し、耐えられる停電時間を計る。

  • 電圧ディップ

 電圧ディップを含む100ボルト交流電圧を生成し、電源に入力する。電圧ディップ時間を変えながら電源の挙動を測定し、耐えられる停電時間を計る。

  • 電圧降下

 電源の出力を観測しながら入力電圧を100ボルトから徐々に下げていき、電源が正常に動作する限界電圧を測定する。

 また、計測の際の負荷として、eNSP3-450PとePCSA-500Pについては最大出力である450ワットおよび500ワットを、ノーブランド電源については最大出力の約69%である206.3ワットと、最大出力いっぱいの300ワットを使用してテストを行った。

このページで出てきた専門用語

オシロスコープ

電圧や電流などの変化を時系列ごとにグラフィカルに表示できる装置。


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