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» 2008年06月05日 14時59分 UPDATE

10月にも登場か:リーダーなき後も前進を続けるMicrosoftの「Oslo」

「Oslo」のキーストラテジストを失ったMicrosoftだが、10月には同技術のプレビューリリースを予定している。

[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftは技術的ビジョナリーの一人を失ったが、同社の広範な主要技術プラットフォームにソフトウェアモデリング技術を実装することを目指した「Oslo」戦略は健在であり、7〜9月期に発表する予定だ。

 フロリダ州オーランドで開催されたMicrosoftの「TechEd Developer 2008」カンファレンスにおいて、同社幹部は「Oslo」のコードネームで呼ばれるモデリング技術の「コミュニティー技術プレビュー(CTP)」版を10月にロサンゼルスで開かれる「Microsoft Professional Developers Conference」(PDC)でリリースすることを明らかにした。

 Microsoftのビル・ゲイツ会長は6月3日、TechEdの基調講演で、「当社はPDCでOsloのCTPを提供する予定だ。ソフトウェアモデリングは長い時間をかけて業界のメインストリームに進出した」と述べた。

 しかし自社のソフトウェア資産全般にモデリング技術を実装することを目指したMicrosoftの前進は、Osloの技術戦略を率いるリーダーとして同社が雇い入れたドナルド・ファーガソン氏抜きで続けなければならない。ファーガソン氏は昨年10月、Microsoftの「SOA & Business Process Conference」で基調講演を行い、同氏が描くOsloの構想について説明した。

 IBMからMicrosoftに移籍したファーガソン氏は、IBMでは“WebSphereの父”という異名をとり、最後はIBMソフトウェアグループのチーフアーキテクトを務めた。同氏は今年3月、ひそかにMicrosoftを去り、現在はCAで働いている。Microsoftの広報担当者によると、ファーガソン氏は個人的な理由により円満退社したが、Oslo構想に対する同氏の貢献は今も生きており、Microsoftはそれをさらに推進しているという。

 Microsoftのコネクテッドシステム部門のコーポレート副社長、ロバート・ウォーブ氏は、Oslo構想の実現に向けてモデリング分野の専門家からなるチームを設立した。このチームにはColusa Softwareの共同創業者なども含まれる。Colusa Softwareは1994年にウォーブ氏が設立したベンチャー企業で、Microsoftが1996年に買収した。

 ゲイツ氏は基調講演に続く質疑応答セッションでも、モデリング分野におけるMicrosoftの取り組みについて説明した。「現在、モデリングの世界はばらばらの状態だ。Microsoftの中でもそうだ」と同氏は語り、Osloの多様なコンポーネントについて「しかし、これらをまとめることによって新しいことができる」と述べた。

 Microsoftのコネクテッドシステム部門のディレクター、スティーブ・マーティン氏は「Osloは、Microsoftのモデリング技術を広範なスタックにわたって統合するさまざまな要素となるもので、これによりわれわれはUML(Unified Modeling Language)やBPM(Business Process Modeling)、BPEL(Business Process Execution Language)をはじめとする各種モデリング言語などの技術を利用できるようになる」と語る。

 「われわれはOsloの一部として提供する汎用的なモデリング言語も用意している」とマーティン氏は付け加える。

 さらにマーティン氏によると、数年前のツールであるCASE(Computer-Aided Software Engineering)と比べるとOsloは大幅に進歩しているという。CASEではダイアグラムや変換レイヤが必要とされるからだ。「Osloには変換レイヤがなく、コードの内容が視覚的に表現される。モデルでアプリを表現するのではない。モデルがアプリそのものなのだ」と同氏は説明する。

 「Osloは、開発チームや運用チームなどを含めたIT部門が担う多岐にわたる役割にわたってモデリングの実装を統一するのにも役立つ」(同氏)

 また、MicrosoftがOsloとともに提供する重要なコンポーネントが汎用リポジトリだという。

 「これは極めて重要な要素であり、われわれがCTPとともに提供する技術の1つである」とマーティン氏は話す。このリポジトリはMicrosoft専用ではなく、独立系ソフトウェアベンダーも利用できるという。

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