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» 2008年06月24日 15時59分 UPDATE

YouTubeでの広告事業を拡大か:Googleのディスプレイ広告収入は10億ドルを超える見通し――アナリストの予測

財務アナリストの予測によると、YouTubeの貢献などにより、Googleは2009年にオンラインディスプレイ広告で10億ドル以上の収入を確保する見通しだ。

[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 Googleが2006年にYouTubeを16億5000万ドルで買収して以来、多くの財務アナリストがこの取引を検証してきた。彼らが注目したのは、人気の高い動画共有サイトからGoogleがどうやって収益を確保するかだ。Googleによると、1時間当たり10時間分という驚異的なペースで動画クリップがアップロードされているという。

 Googleを注視している人々は、同社が動画向け広告を販売するだろうと予想した。しかしこの2年間で明らかになったのは、これをうまくやる方法は必ずしも明白ではないということだ。

 Now Citigroup Investment Researchのアナリスト、マーク・マハニー氏は、Googleは2009年にYouTubeのコンテンツ、Google Video/Images/Maps/FinanceおよびDoubleClick用の広告を販売することにより、ディスプレイ広告で10億ドル以上の売り上げを確保するという予測を示した。

 マハニー氏はこの見通しを述べた6月19日付の調査メモの中で、YouTubeはディスプレイ広告の売り上げでGoogleに5億ドルの貢献をすると予想している。

 さらに同氏によると、Google Video/Images/Maps/Financeの最近のページビューの傾向から判断すると、これらのサイトは同社に2億6500万ドルのディスプレイ広告収入をもたらす見込みだという。DoubleClickについては、2億8000万ドルの売り上げが予想され、Googleのディスプレイ広告収入に大きく貢献すると同氏は指摘する。

 Citiでは、2010年までに米国のオンラインディスプレイ広告市場の規模は112億ドルに、全世界では220億ドルに達すると予測している。この市場では約20%のシェアを持つYahoo!がリードしており、Googleのシェアは約5%でYahoo!の支配を脅かすには至っていない。

 マハニー氏は、YouTubeなどの貢献でこの状況が変化するとみており、Googleは今年以降、オーバーレイ広告によってYouTubeでの広告提供を拡大する可能性が高いという。

 マハニー氏は、参考基準としてMySpaceのCPM(1000インプレッション当たりの価格)を調べたところ、MySpaceの広告に課金される平均CPMは1.13ドルだったとしている。

 同氏のチームは、このCPMをCitiが予測する2009年の7250億ページビューに適用することにより、YouTubeの2009年のディスプレイ広告の総売上高として約8億2000万ドルという推定値を得た。なお、2009年のページビューの推定値は、2008年4月のページビューを年換算した4830億ページビューに50%の増加率を適用したもの。

 さらに同氏は、この売り上げに40%のトラフィック取得コスト率を適用することにより、2009年にYouTubeがGoogleにもたらす収入として5億ドルという数字を算出した。

 マハニー氏は、同じ数式をGoogle Images/Maps/Video/Financeの合計推定ページビューに当てはめ、2億6500万ドルという数字を得た。DoubleClickについては、そのコアディスプレイ広告技術である「DART」により2億8000万ドルの売り上げが見込まれている。

 マハニー氏は結論として、多くの業界関係者と同じ見解を示している。すなわち、Googleは極めて優良な長期的インターネット株であり、eBayやAmazon.com、そして現在苦境に陥っているAOLやYahoo!よりも有利な立場にあるということだ。

 その理由はもちろん検索連動広告にあるが、それに加えて、モバイル検索とディスプレイ広告の分野が比較的未開拓であることも挙げられる。さらに同氏によると、経営も非常にしっかりしているという。

 マハニー氏は疑問も幾つか提起しており、クラウドコンピューティングやモバイルデバイスによるWeb利用といった現在進行中の変化がGoogleにどんな影響を及ぼすのか不透明だとしている。

 わたしの見方では、こういった不安を打ち消す材料もある。Googleは既にクラウド内で強力な存在であり、検索サービスだけでなくアプリケーションビジネスもサポートするデータセンターを急ピッチで建設中だ。同社のアプリケーションはすべてSaaS(サービスとしてのソフトウェア)を通じて提供される。

 またマハニー氏は、モバイルデバイスの分野ではGoogleが従来の検索サービスに匹敵する成功率を達成できるとは思えないとしているが、これに対してわたしは次の質問をしたい――あなたのiPhone、BlackBerryあるいはTreoでは、どんな検索アプリケーションを利用しているのだろうか?

 きっとGoogleだと思う。

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