カリスマ経営者と後継者問題――ビル・ゲイツ引退のいま考える、リーダーに必要な資質とは?オルタナブログ通信(1/2 ページ)

ついに日本におけるiPhone 3Gサービス内容が発表された。一方ネットでは、盗用、欺瞞、不正アクセス、不正ダウンロード、さらにはコーヒーメーカーにまで脆弱性が見つかるなど、悪がはびこっている――ITにまつわる時事ネタを、独自視点で発信しているのがオルタナブロガーである。

» 2008年07月04日 18時52分 公開
[森川拓男,ITmedia]

iPhone 3G料金発表。あなたはどうする?

 6月23日、ソフトバンクモバイルは「iPhone 3G」向けサービスの詳細を発表した(関連記事)

 オルタナブロガーでは松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」が早速、パケット定額でも価格破壊のiPhone、そして予約状況その後を投稿。価格のインパクトから、どうやって当日に入手するかといったことを考察。ソフトバンクモバイルが、喋るお父さんストラップを配布するキャンペーンを展開したのに対して、iPhoneにはストラップが付けられないことを指摘していたりなど興味深い。なお、ほかにも松尾氏はiPhoneデベロッパーはPippinに還れiPhone + MobileMeが描き出す「PC不要の世界」iPhoneでビブリボンが動いてほしい件iPhone 3G、若者にリサーチしてみたといったiPhone絡みの投稿をしている。

 林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」iPhoneの販売価格は日本の携帯市場を復活させる!? は、かつてYahoo!BBがブロードバンド普及期に行ったADSLモデムの無料配布が、NTTなどへの競争意識を促して、結果的にブロードバンド市場の急成長につながったことを指摘、競合他社へ与える影響について論考している。コメントに寄せられたような疑問もあるが、林氏の指摘のように影響があることは間違いないだろう。

 谷誠之氏「谷誠之の 「カラスは白いかもしれない」」iPhone 3G、あなたなら買う? では、ジョブス氏の「ボタン嫌い」からiPhoneのインタフェースができたのではないかという面白い考察がなされている。

 iPhone 3Gは日本のケータイ市場を変えるのだろうか。

オルタナブロガー、落ち着きを取り戻す?

 160組を超えるオルタナティブ・ブロガーが、ITにまつわる時事ネタなどを発信している、ITmediaのビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」。この「オルタナティブ・ブログ」へ投稿された中から、筆者の視点で投稿をピックアップし、読者へとナビゲーションする目的で連載しているのが、「オルタナブログ通信」である。読者が「オルタナティブ・ブログ」を読む際の参考にしていただければ幸いだ。

 今回は、6月19日〜25日にかけて投稿された中から、冒頭で取り上げた「iPhone」のほか、「ネットの不正」「ネット家電」「カリスマ経営者と企業」「安価のカラクリ」などのキーワードに注目してみた。

6月19日〜6月25日を最新としたオルタナティブ・ブログのステータス

 例によって、6月19日〜6月25日を6月3週として、過去8週分のオルタナティブ・ブログへの投稿状況の推移を可視化したグラフをご覧いただきたい。

 前回大幅に上がった投稿総数が、その前のレベルに戻ったが、あい変わらず高い投稿数を堅持しているのが分かる。オルタナティブ・ブログ3周年に関する書き込みが一段落したところで、次回以降、どのように推移していくのか注目したい。

 ここで6月16日〜6月22日の週間アクセスランキングから、注目点を見てみよう。

 今回も、前回とはガラッと違う順位になっていた。ただし、その中でも上位の常連は固定化されているようだ。

 今回の1位は、藤井等氏「Allegro Barbaro」(近道でも何でもないけど)副都心線で通勤してみただった。前回取り上げたが、旬なネタであったことと、乗ってみたリポートが興味を引いたのだろうか。

 2位には、再び学校裏サイト関係の投稿が入った。吉田賢治郎氏「けんじろう と コラボろう!」私の学校裏サイト記事を茶化した(disった)「はてなブロガー有村さん」の記事にコメントしてみただ。これに関しては後述する。以下、6位に「学校裏サイトの探し方」と「子供が相談しやすい場の作り方」、8位に娘を攻撃する学校裏サイトに親としてメッセージを書いた結末、10位に学校裏サイトで娘が実名で攻撃され、父としてメールを送ってみた。と、学校裏サイト絡みが続々ランクインした。また、吉田氏はほかのジャンルでも、9位にやっぱりWindows2000が最高!と高速化方法が入っており、ブロガーとしての人気が高さが伺える。

 3位には、これまたランキング常連の栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」から、検索エンジンの著作権問題についてのFAQがランクイン。読者が気になるところを突いてきたといえようか。

 吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」からは、4位に組織がダメだといくら優秀な人を集めても給料を上げてもダメだという話、7位にGoogle様のシステムを入れただけでは失敗する企業内検索が入ったのも注目。これと、5位に入った小林啓倫氏「シロクマ日報」「ジャパネットたかたの本当のすごさ」はもうちょっと別のところにあるような気が。は同じ、企業組織という話題に注目している。小林氏の投稿は、後述したい。

 それでは、6月19日から25日にかけて、オルタナブロガーたちがどんな話題に注目してきたのか。幾つかのキーワードから振り返ってみよう。

ネットの不正?

 最近、大手新聞社のWebサイトなどで記事の盗用などが話題にのぼることが増えてきたので、吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」大手ITニュース系サイトのアクセス乞食度がちと醜い件についても、そのたぐいの話かと思った。しかしそうではなく、過去記事をあたかも最新記事のごとく見せかけて掲載することの是非についてであった。吉川氏も指摘するように、過去記事が存在すること自体には問題はない。というよりも、ネット媒体では必要なことだ。ただし、その記事が書かれた日時をハッキリさせないと、いろいろ不具合も発生するのだ。この点は、注意すべきことだと思う。少なくとも、アーカイブ記事を最新記事に見せかけるような方法は取るべきでない。

 成績を書き換えるために不正アクセスをした生徒が逮捕、起訴されたという話題がITmedia海外速報部・広瀬麻子氏「海外速報部ログ」不正アクセスで成績書き換えの学生が起訴で紹介された。これはアメリカの話ではあるが、日本でも、このような事件がいつ起きてもおかしくはない。

 末岡洋子氏「欧州の視点」英国の若者、MP3プレイヤーに平均1770曲を所有、半分は違法に入手によると、イギリスでは9割の若者がMP3プレイヤーを所持しており、彼らは平均1,770曲をプレイヤーに入れて持ち歩き、しかもその半数が違法に入手した音楽だという。日本ではどうなのだろうか。気になるところだ。

 何が良くて、何が悪いことなのか。ネット社会が進むうちにわれわれの感覚が麻痺してきたのだろうか。

 佐々木康彦氏「平凡でもフルーツでもなく、、、」「注意サイト運営会社」に載っている会社から子供に郵送物が届いたでは、興味深い事例が紹介された。佐々木氏の子供に送られてきた100円のQuoカードから、家族で話し合いをしたという。結果、ネット上で「注意サイト運営会社一覧」に記載された会社に情報を出してしまったことが分かり、事後とはいえ、家族で話し合うことができた。

 小林啓倫氏「シロクマ日報」官製フィルタリングに行く前にでも書かれているようにケータイサイトなどがフィルタリングされる方向にあるが、佐々木氏のように家族などで話し合うといったことをしていけば、小林氏が懸念する官製フィルタリングの方向に進む必要はなくなるだろう。

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