SaaSとコンテンツ配信を展開、UCOMが事業計画を表明

UCOMは、新たに中小企業向けのSaaSプラットフォーム事業やコンテンツプロバイダ向けの配信事業を展開する方針を発表した。

» 2008年08月27日 18時52分 公開
[ITmedia]

 通信事業者のUCOMは8月27日、記者説明会を開催し、2009年8月期(2008年9月1日〜2009年8月31日)の事業計画を発表した。SaaSなど回線設備の運用効率化に向けたサービスを展開するとしている。

 まず回線設備の計画では、政令指定都市を中心とした自社構築による光ファイバ網の拡大に注力する。地方都市ではケーブルテレビ事業者との提携を推進し、提携先の設備を利用してサービスの展開を図る。2009年8月期は10社との提携を見込んでいるという。

 新規事業では、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)プラットフォームやコンテンツ配信、シンクライアントサービスなどを開始する予定。SaaSプラットフォームでは、自社のネットワークとデータセンターを活用し、まず同社回線を利用する中小企業約1万8000社を対象にオンラインサービスを年内に提供することにしている。すでに数社のソフトウェアベンダーと交渉を進めている。

新事業年度に合わせてロゴマークも一新する

 コンテンツ配信事業では、年内にコンテンツプロバイダー(CP)へネットワーク配信基盤や決済システムを提供する計画で、CPの映像ストリーミングビジネスへの参入を促すという。シンクライアントサービスでは、ハードウェアやソフトウェアのベンダーと連携し、ネットワークを含めたソリューションサービスとして、システムインテグレーターなどへの提供を検討している。

 このほか、通信速度が低速ながらASDL並みの安価な料金で提供する通信サービスや時間帯に応じて通信速度を柔軟に変更できるサービスなども展開する。

 武林聡社長は会見で、「すべての時間帯で回線の稼働率を高めていくとともに、コストコントロールを徹底して回線の増強などを進めていく」と話した。同社の2007年8月期の営業利益は34億2800万円で、今期は3割程度の増収を見込む。2009年8月期は新規事業により、50億円程度の増益を目標にするとしている。

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