news022.jpg

Weekly Memo:HPがSunを買収する日 (1/2)

HPとSunが先週発表したSolaris搭載HP ProLiantサーバに関するパートナーシップ契約は、来るべきクラウド時代をにらんだ動きだろう。もはや何が起こっても不思議ではない。


両社の提携に感じる地殻変動の前触れ

 ひと昔前のIT業界なら、すぐさま大きな衝撃が走ったニュースだっただろう。だが、米Hewlett-Packard(HP)と米Sun Microsystemsが先週25日(米国時間)に発表したSolaris搭載HP ProLiantサーバに関するパートナーシップ契約は、もはや既定路線とも受け止められたようだ。

 はたしてそうだろうか。この提携に、大きな地殻変動の前触れを感じるのは筆者だけだろうか。ここでは、その前触れと感じるところを説いてみたい。

 今回の両社の契約内容は、HPがSunからUNIX OS 「Solaris 10」のOEM供給を受け、x86サーバ「HP ProLiant」に搭載して販売およびサポートを行うというものだ。これにより、HPはSunをProLiantの戦略的OSディストリビューションパートナーとし、SolarisをWindowsやLinuxと同様、ProLiantの主要OSの1つに位置付けた。

 両社は今後、ProLiant上でのSolaris 10と管理ソフトウェア「HP Insight」の統合にも取り組み、操作性や管理性の向上を図っていく。また、今回の契約にはオープンソース版の「OpenSolaris」も含まれており、HPはOpenSolarisコミュニティへの関与も深めていく構えだ。

 今回の契約について両社は、「ProLiantのOS環境拡大を求める顧客の要望に応えるため」(HP)、「Solaris搭載x86サーバ市場の拡大に向けて」(Sun)とコメント。x86サーバ市場でトップシェア獲得・維持に執念を燃やすHPと、x86サーバ市場へのSolarisの浸透に力を入れるSunの両社の思惑が一致した形だ。

hard02.jpg Sunとの提携を発表したHPのマーク・ハードCEO

 ただ、今回の動きが既定路線とも受け止められたのには理由がある。SunはすでにIBMやDellなどとも、今回と同様の提携関係を結んでいるからだ。SunはSolarisの浸透に向けて全方位で提携を進めてきており、今回のHPとの提携によって有力なx86サーバベンダーがほぼすべてSolarisを扱う格好となった。

 ではなぜ、大きな地殻変動の前触れを感じるのか。それは、エンタープライズUNIXの市場を事業の柱とするHPとSunの“立ち位置”が、非常に近いからだ。どういうことか。それをひもとくキーワードが「クラウドコンピューティング」である。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2010 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.




キャリアアップ



エンタープライズ・ピックアップ

news004.jpg 世界で勝つ 強い日本企業のつくり方:利用契約の検討――グローバルクラウドで失敗しないために(前編)
2010年以降、クラウドサービスの利用がさらに加速する。サービスを利用する企業はプロバイダーのデータセンターに預けた自社情報を保護するために、法的な要素を理解しておかなければならない。企業が注意を払うべき法的な検討事項を整理する。

news001.jpg IT投資の新方程式:「Twitter使ってます」――現役MS社員が“社員力”を語る(前編)
マイクロソフトが掲げるプロモーションメッセージ「社員にチカラを。ITで企業力を。(以下、BIEB)」からは、ITで社員の生産性を向上することが業績の拡大につながる、といったニュアンスを感じる。そこで気になるのが「じゃあ、マイクロソフトの社員自身はどうなのよ?」ということ。3人の現役MS社員により実態が明らかになる……?

news010.jpg 産業構造を変えるか:「住宅クラウド」の衝撃
住宅都市工学研究所が進める「住宅クラウド」は、クラウドが企業のIT領域にとどまらず、ビジネスのやり方自体を変える可能性を示している。

news010.jpg オルタナティブな生き方 栗原進さん:ネットでリアルを楽しくしたい
SE出身の企業広報マンでありながら、趣味は落語で憧れの人はインディ・ジョーンズとアナログ全開の栗原さんに、ブログを書く理由やネットからはじまるコミュニケーションについて伺った。

news001.jpg 最強最速アルゴリズマー養成講座:トップクラスだけが知る「このアルゴリズムがすごい」――「探索」基礎最速マスター
プログラミングにおける重要な概念である「探索」を最速でマスターするために、今回は少し応用となる探索手法などを紹介しながら、その実践力を育成します。問題をグラフとして表現し、効率よく探索する方法をぜひ日常に生かしてみましょう。