海賊版コンテンツを提供するファイル共有サイトが激増し、スパムメールやマルウェア、サイト攻撃などの脅威も増大しているという。
米McAfeeは11月2日、7〜9月期のセキュリティ動向報告書を発表し、海賊版コンテンツを提供するファイル共有サイトが過去3カ月で激増するとともに、スパムメールやマルウェア、サイト攻撃などの脅威も増大していると伝えた。
海賊版コンテンツ提供サイトをめぐっては、スウェーデンの著名海賊版提供サイトPirate Bayが摘発されたことを受け、支持者らが同サイトをバックアップする動きが加速した。海賊版コンテンツへのリンクを掲載したファイル共有サイトは300%増えたといい、新作映画が公開される年末に向け、こうしたサイトの数はさらに増えるとMcAfeeは予想している。
一方、スパムとマルウェアは過去最高の水準に達し、電子メール全体に占めるスパムメールの割合は92%に増加。ユーザーをだまして不正コードを仕込んだサイトにおびき寄せるWebベース攻撃も増えており、SEO技術を使った手口が巧妙化しているという。
こうした手口で攻撃者はマルウェアに感染させて乗っ取ったコンピュータを使い、特定サイトにサービス妨害(DDoS)攻撃を仕掛けるケースも目立っている。中にはサイトが脅迫される事件もあり、オーストラリアではスポーツくじの大手サイトが注目の試合の最中にダウンさせられ、多額の損失を被る事件が起きた。サイト攻撃実行のためのボットネットを提供するサービスも横行しているとMcAfeeは伝えている。
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