世界で勝つ 強い日本企業のつくり方:グローバルプライベートクラウドに商機あり (1/2)
激しいシェア争いが繰り広げるBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興国市場におけるシェア獲得に向け、日本企業は海外事業の展開強化とグローバル規模での経営の可視化を実施することが重要だ。
少子高齢化が進み、人口減少社会を迎えた日本は今、国内市場の将来的な成長の鈍化が予想されている。日本企業は、世界市場をターゲットに、激しいシェア争いが繰り広げるBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興国市場におけるシェア獲得に向け、海外事業の展開強化とグローバル規模での経営の「可視化」を実施していくことが重要だ。そのためには、ICTの活用が大きな鍵となる。
加速する日本企業のアジア進出
経済産業省が、平成21年5月に公表した「海外事業活動基本調査」によると、2007年度における現地法人の動向は、海外生産比率は19.1%と過去最高となっている。現地・域内販売比率は各地域で上昇し、現地調達比率はアジア(73%)、北米(93.9%)などが上昇している。つまり、海外で生産と販売が完結するビジネスが増加傾向にあるのだ。現地法人従業者数は、475万人(前年度比4.1%増)と雇用は増加し、アジアは引き続き増加傾向にある。海外での企業の売上高、経常利益、当期純利益ともに増加しており、海外での事業比率はますます高まることになるだろう。
世界市場での成功は経営の見える化と本業への集中
今後、グローバル市場において事業展開がさらに加速化し、国際M&Aの増加や国際会計基準が適用されるようなるだろう。市場が目まぐるしく変化する中では、 世界各国の事業所の現場の動きをリアルタイムに近い形で集約できる環境を整えておくことが重要となり、革新的な業務プロセスの仕組みづくりが競争優位の源泉となるのだ。業務プロセスの進化による経営の可視化を進めていくためには、ICTの活用が必要不可欠となる。
企業の海外進出時においては、企業が自らIT人材やベンダーも開拓していく必要がある。IT担当の専任担当者を配置することも容易ではない。そのため、早期にシステムを導入でき、コストを抑え、システムの運用から極力開放される環境を構築しておくことが重要となる。特に、生産拠点を展開するようなBRICsなどの新興国や発展途上国は、日本に比べるとICTの利用環境は脆弱(ぜいじゃく)である場合が多い。
仮にその国での事業から撤退しなければならない場合においても、リスクを最小化したシステム構成にしておくことが必要だ。つまり、自社の本業の付加価値に結び付かないシステムやネットワークの構築と運用は、積極的に外部に委託し、自社の強み(コアコンピタンス)の集中できる体制を整えておくことが、事業の成功への大きな足がかりとなる。
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