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» 2009年12月18日 07時05分 UPDATE

情報家電のセキュリティリスクと対策:オープンモデルがもたらす家電の脅威 (1/3)

最近はテレビやゲーム機といったさまざまな家電がネットワークに接続して、付加価値の高いサービスを提供するようになった。ユーザーの利便性が高まる一方で、こうした情報家電のセキュリティは考慮されているだろうか。今回はセキュリティの脅威が高まる背景を考察する。

[斧江章一(トレンドマイクロ),ITmedia]

 昨今、テレビやゲーム、エアコンなど多くの家電製品がインターネットなどのネットワークに接続するようになり、家庭に広く普及するようになった。通信機能を備えた家電は「情報家電」と呼ばれ、ネットワークと連携することでリモコンや携帯端末、PCから制御できたり、外部のサーバから情報コンテンツを受け取ったりとその可能性を広げている。情報家電はわれわれの生活を豊かにするものだが、そこには何のリスクも存在しないのだろうか。

 本連載では、情報セキュリティの観点から情報家電に潜むセキュリティの脅威と対策を考察したい。特にテレビやDVDプレーヤーなどのAV家電はセキュリティの脅威が発生した事例があり、脆弱性など比較的リスクの高い分野に挙げられる。AV家電のセキュリティには大きく著作権保護とユーザー保護があるが、本連載では後者のユーザー保護に注目する。

情報家電を取巻く環境

 情報家電の情報セキュリティの掘り下げに当たって、今回は情報家電を取り巻く環境を整理してみよう。例えば高機能化と普及が進むAV家電の代表例がデジタルテレビであり、その追い風には地上デジタル放送への移行がある。地上デジタル放送は、1998年の英国を皮切りに世界でサービスが開始され、日本も2011年にはアナログ放送から完全移行する計画だ。

 総務省の調査では、2009年3月時点における対応受信機の世帯普及率が60.7%に上り、1年前の43.7%から大きく伸張した。また、デジタルテレビはインターネットに接続することで、双方向通信やオープンコンテンツを取扱え、付加価値の高い「ネットワーク製品」へと変貌しつつある。

 しかし、通信機能を備えることで情報家電はセキュリティという新たな課題を抱えたとも言える。ネットワークへの接続によって、コンピュータウイルスなどへの感染や、不正侵入によるシステム破壊・改ざんなどの被害を受ける危険性が出てくるのだ。情報家電が周辺機器や外部ネットワークともつながることで、利用者が想定もしない範囲に情報が拡散することも考えられる。

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