P2Pに流出したファイルの拡散を抑止する技術、NECが開発

NECは、Winnyなどのファイル共有ソフトネットワークに流出してしまったファイルを特定して、拡散を抑止する技術を開発した。

» 2010年03月02日 13時03分 公開
[ITmedia]

 NECは3月2日、Winnyなどのファイル共有ソフト(P2P)ネットワークに流出してしまったファイルを特定して、拡散を抑止する技術を開発したと発表した。

 開発した技術は、流出した元ファイルと設定情報など一部が改変された派生ファイルを抽出するものと、インターネット上からP2Pのトラフィックを抽出するもの。派生ファイルを抽出する技術は、元ファイルから特徴的なデータの要素を取り出して、この特徴点を持つ派生ファイルを検出できるようにした。またP2Pのトラフィックを抽出する技術は、高速パケット処理装置に実装できるもので、抽出したトラフィックでフィルタリングを行い、流出したファイルとその派生ファイルを検出できるという。

 NECは、情報通信研究機構の設備を利用して仮想マシン1000台のネットワーク環境で実証実験を行った。その結果、2Gbpsでのトラフィック環境でも109ファイルのうち97の派生ファイルを検出して、これらのファイルの転送をルータで遮断することに成功したとしている。

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