最も迷惑なスパムとは? シマンテックが解説

セキュリティ解析者が手を焼くスパムの特徴を解説している。

» 2010年06月16日 16時39分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 シマンテックは6月16日、5月度のスパム動向レポートを発表した。同社セキュリティレスポンスセンターの解析担当者が最も迷惑だとみなしたスパムの特徴について解説している。

 台湾の担当者が挙げたのは、ロシアから送信されるスパムだという。このスパムはメッセージの件名に一般的な内容を記載している場合が多く、件名を見ただけでスパムと判断するのが難しい。また、受信者を誘い込む手口としてURLではなく、難読化した電話番号を記載しているケースも目立つという。

 一方、アイルランドの担当者は「辞書獲得攻撃」を挙げた。この攻撃は、特定のドメインに大量のスパムを送り付け、あて先不明で返信されてくるアドレスを調べる。返信のないものは、実在する有効なアドレスとみなすことができる。攻撃者は有効なアドレスをリストにして悪用している可能性が高い。DHA攻撃で送り付けられるメールの内容は、まったく意味をなさず、ランダムなものばかりであるため、検知することが難しいとしている。

 メッセージ全体に占めるスパムの割合は89.81%で、4月の89.22%からわずかに上昇した。件名が記されていないものが多数出回ったほか、URLに「.ru」を含むものが増加していた。医薬品やレプリカ品の販売をうたうスパムも目立っているという。

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