Salesforce Chatter、正式リリース

Salesforce.comは、ビジネス向けのリアルタイムコラボレーションツール「Salesforce Chatter」を正式リリースした。年内にリリース予定としていたが、かなり早い市場投入となった。

» 2010年06月23日 08時00分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 Salesforce.comは6月22日(現地時間)、リアルタイムのエンタープライズコラボレーションを実現するコラボレーションツール「Salesforce Chatter」を正式リリースした。Salesforce CRMおよびForce.comを有償利用中のユーザーは、無償で利用可能になるほか、Chatterのみが利用可能なライセンスも用意されている。

 Chatterは、FacebookやTwitterなどのコンシューマWebで広く普及したプロファイル、ステータス更新、リアルタイムフィードといったソーシャル機能をForce.com上のアプリケーションに組み込んだもの。仕組みとしてはFacebookが提供しているものに近いが、業務に不可欠な各種プログラム、プロジェクト、同僚、顧客、ケース、ドキュメント、アプリケーションなどのデータを一元的に管理できるソーシャルエンタープライズ環境だとしている。APIも用意されており、外部のシステムやアプリケーションからの通知も取り込むことが可能。フォロー可能なレコード/ユーザー数は最大500件となっており、フォローする対象を限定することを推奨している。なお、Internet Explorer 6はサポートしていない。

 2009年11月に開催された「Dreamforce 2009」で発表されたChatterは、2010年2月にβ版がリリースされた。当初は100社を対象にβテストが行われていたが、その後5000社に拡大してテストが行われていた。

 同社が提供しているオンラインマーケットプレイス「AppExchange 2」にはChatter向けアプリストア「ChatterExchange」が用意されており、現在、60個以上のChatter対応アプリケーションが公開されている。

 Chatterと同様の機能を持つ企業向けマイクロブログとしては、MicrosoftもOfficeTalkを開発中だが、Salesforce.comは、Chatterをいち早く市場に投入することで、先行者利益につなげたい考えだ。

 Chatter専用ライセンスは、Professional Edition、Enterprise Edition、Unlimited Editionが用意されており、1ユーザー当たり月額1500円。



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